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妖力ある黒狐を鎮めるために建立された「玄狐稲荷」の伝説

北海道松前町西館の玄狐稲荷は、非常に珍しい全身が黒い狐の姿をしているという。

尻内山に住んでおり、松前家十三代道広は家臣に命じてこの黒狐を捕らえようとした。そこで厚谷半蔵という家臣が黒狐を撃とうとしたのだが、狐が妖術を使うらしく周囲が真っ黒になって撃てなかった。




そこで「主君の命により撃つもので、たとえ術で一度は破れても、いずれ撃たれるものである」と厚谷が叫んだところ、狐の姿が見えて仕留めることが出来た。道広は大いに喜び、狐の皮をはいで肉は中津源兵衛という家臣に与えた。

しかし、中津と厚谷が変死してしまい、道広の枕元に黒狐があらわれ「毛皮を返せ」と言った。しばらくの後に黒狐の皮がずたずたにさかれ、松前藩の領海ではニシンがとれなくなった。

これは黒狐のたたりだろうということで、狐の霊を祀ったことが玄狐稲荷の由来だそうだ。

(山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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