4月13日放送、日本人の苗字の歴史や背景を学べる番組『人名探求バラエティー 日本人のおなまえっ!』(NHK)のテーマは「山田」だった。
山田菜々、山田五郎、山田まりやと3名の「山田」さん、そして現在放送中の大河ドラマ『おんな城主 直虎』から財前直見がゲスト出演した。
山田という苗字は日本で12番目に多く日本人の平均的なイメージがある。そんな親しみやすく平凡なイメージを軸として、山田について紐解いていく内容だった。
そのイメージは歌手の「山田太郎」が作ったと結論。山田太郎の『新聞少年』がヒットしたのは1965年で東京オリンピックの翌年であり、「平均的」であることが日本人としていいイメージがあった時代であった。
また、「やまだ」は母音が全て「あ」で発音しやすいなど、「山田」姓の良いところが説明されるとスタジオでは「(これまでの)山田のイメージが変わった」との意見が増えた。
そこで山田まりやは「以前、改名して『まりや』にしようと思っていた時期があった」とコメント。しかし番組での以上の説明を聞いて、改名しないでよかったと感慨深げであった。
ところで、山田まりやと言えば、2013年に自らの息子へと不吉な命名をしたと話題になったことがあるのだ。
それは、前年の2012年に出産した第一子の名前が「崇徳」と書いて「たかのり」と読ませるものだった。
一般的に「崇徳」という文字列を見たら「崇徳(すとく)天皇」を思い出す人が多いだろう。
そう、“日本三大怨霊”の一人として知られる崇徳天皇のことである。保元の乱によって讃岐国で罪人として軟禁生活を送っていた崇徳天皇は、後白河院への怨みで生きたまま天狗になったと言われている。死の際にも棺から血が溢れてきたという伝説も残されているほどの怨みであった。
ネット上では、
「パッとしない時期に改名を考えるくらいなら、自分の息子の名前を真面目に考えたほうが良い」
「学校で普通に授業を受けてたら“崇徳”なんて名前を付かなかっただろう」
という厳しい意見が山田まりやに対して寄せられている。
しかし、これらの意見はいいがかりもいいところである。
なぜなら、明治天皇によって御霊を京に戻された崇徳天皇は現在、白峯神宮の祭神であることで、多くのスポーツ選手から守護神として崇められているからだ。
また全国に何名も存在すると思われる「崇徳さん」全員が呪われていると、全く想像し得ないのは筆者だけではないだろう。
(四方山よもお ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)