【妖怪ウォッチ研究序説】盗みをいましめるための教訓妖怪だった「百々目鬼」

※本コラムはゲーム作品「妖怪ウォッチ1~3」をアカデミックに解析し元ネタの特定ほか妖怪伝承について解説していくコーナーです。

百々目鬼は大きな体に沢山の目をもつ非常に恐ろしい姿をしている古典妖怪だ。しかし、江戸時代の文献にて紹介されている百々目鬼は、ゲームのものとは似てもにつかない姿をしている。

百々目鬼の文献で有名なのが、江戸時代の絵師・鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』にて紹介されているものだ。そこには綺麗な着物を着ているが顔を隠した女性がおり、まくった袖から見える腕には無数の目がついているという恐ろしい姿だ。




絵の横にある文章によれば、この女性は生まれつき腕が長く、スリや万引きといった盗みを繰り返して生活していたため、お金のたたりで小銭が腕につき、目になってしまったのだという。昔のお金は「鳥目」といい、今の5円玉や50円玉のように穴が開いている。そんなお金を目に見立て、また「悪事をこっそり働いても誰かが見ている」転じて「悪いことをしてはいけませんよ」という戒めのために考え出された妖怪ではないかとされている。

一方で、地域によっては全身に百の目をもつ非常に大きな体の鬼の伝説が残っている。現在の栃木県宇都宮市に伝わる百々目鬼は両手に百の目を持ち、全身に刃のような剛毛を生やした身の丈十尺にもなる巨大な姿をしていたという。

妖怪ウォッチの百々目鬼は、これらの妖怪の伝説や外見を掛け合わせて生まれたのかもしれない。

(黒松三太夫  ミステリーニュースステーションATLAS編集部 寄稿・ミステリーニュースステーションATLAS)







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