歴史ある古い建築物には、その積み重ねてきた時間と多くの人が住んでいた事実からか、幽霊が出るとされている場所が多い。特にイギリスでは、幽霊が「出ない」または心霊スポット「ではない」古い建築物ほど、価値が下がってしまうと言われている。
これらの幽霊は現在その建物の所有者となっている人物や、建物で働いている人は勿論、観光客の前に姿を現すこともある。
こちらはスコットランドはアバディーン州のクラテス城にて観光客が撮影したものである。
撮影者は城をバックにした二人の娘の姿を記念に撮影したのだが、確認してみると城の入り口に、白く長いローブのようなものを着た人影らしき物が写っていることに気が付いて驚いたという。この時、周囲には他の観光客もいたとのことだが、問題の入り口の方に足を運んでいた人は誰もいなかったと証言している。
クラテス城は1596年にこの地の有力者であったバネット家によって築城され、多くの戦渦に晒されるも現在までその姿を残している。この城の名物は広大かつ優美な庭で、その広さは530エーカー(約65万坪)にも渡る。この城にはいくつかの幽霊絡みの伝説が存在しており、中でも有名なものが「アグネス夫人」の幽霊だ。彼女は自らの息子の恋人を毒殺し、その後自身も変死を遂げた人物だ。その後、毎年命日になると城の中を徘徊する彼女の姿が目撃されると言われている。
また、かつてこの城を修復しようとした際、工事中に暖炉の下から女性と子供の骨が出てきたとされている。
この写真に写ってしまったのも、未だ成仏し切れていない彼女らの霊なのだろうか?撮影者は、この人影が「赤ちゃんを抱いている女性のように見える」と証言している。
城のガイドや観光客など、現在でも多くの人がこの城で幽霊を目撃したり、奇妙な気配を感じたと答えているそうだ。やはり、曰く付きの場所には何かが出てしまうものなのだろうか。
(加藤文規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)