8日午前5時15分頃、福岡市博多区博多駅前にて大規模な陥没事故が発生。規模は次第に広がり深さは最大約15メートル、幅約27メートル、長さ約30メートルの大きさになった。
現場では地下約25メートルにて市営地下鉄七隈(ななくま)線の延伸工事のため岩盤掘削の作業を行っており、これが原因となったと見られている。一帯では局所的な停電や断水などが発生しており、インフラに大きな影響が出ている。
このような巨大な穴が突如都市の中に出現し、場合によっては被害者が多数出る大惨事となる事もある。
有名な「巨大な穴」の出現としては、南米グアテマラで発生した巨大な陥没穴のケースがある。2007年2月23日、首都グアテマラシティの住宅街に突如深さ100mのシンクホールが発生、5人が死亡した。
2010年5月30日には同地の工場地帯で直径20m、深さ30mのシンクホールが発生、地盤が欠けたことにより3階建ての工場がそのまま崩壊し15人が死亡する事態になっている。また、2011年には、同地の「民家の床」に直径80センチ、深さ12.2メートルの穴が開くという事態も起きている。
これらは全てシンクホールと呼ばれるもので、何らかの要因で地下に空洞が発生、浸食が広がって陥没に至るというものである。多くは石灰岩やドロマイト地域など、水の浸食に弱い地域で発生するものであり、グアテマラシティは火山堆積物の上に建てられた街であるため、このような陥没穴が起きやすいと言われている。
特に豪雨や洪水が発生した後に陥没穴が発生することが多く、2010年のケースでは熱帯低気圧による洪水と下水道管の管理不良が重なったことにより発生したと見られている。
今回の福岡市博多駅前に陥没穴が開いた際も、崩落前に「上から水が出てきた」とする証言が出てきているため、地下で浸食が起きていた可能性もあると見られている。
市は、陥没が更に広がる恐れがあるとして一帯に避難勧告を出している。
関連動画
Man falls into Sinkhole in Guatemala
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
※写真はYOUTUBEからのキャプチャ