現在、一部で人気漫画「鋼の錬金術師」の実写映画化が話題になっている。
漫画『鋼の錬金術師』は、19世紀頃のヨーロッパをイメージした錬金術の存在する架空の世界を舞台としたファンタジー作品で「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)で01年8月号から10年7月号まで連載されていた。
主演はHey!Say!JUMPの山田涼介、監督は曽利文彦氏になるという一部報道を受け、最近の人気漫画実写化の流れに乗って本当に実現されるのではないかとファンからは注目を集めている。
「鋼の錬金術師」の錬金術は、ファンタジー世界における魔法に近いものとして表現されているが、実際の錬金術は物質の化学の原型となった学問の一つである。卑金属を金に変え不老不死をも現実のものとするとされた錬金術は、古代ギリシアで成立して後多くの人々の研究対象となった。
有名な所では、万有引力の法則を発見したアイザック・ニュートンもその一人である。現代では自然科学者として見られる事の多いニュートンだが、彼は錬金術を研究しており、彼がもたらした自然科学や物理化学の功績は、錬金術の研究に起因するとされている。
ニュートンの錬金術の研究結果は、その大半が研究所の火災で焼失したと言われているが、先日その一部とみられるものが個人のコレクションより発見された。しかも、その内容は卑金属を金に変える触媒「賢者の石」のレシピだったのだ。
厳密には、1650年にイギリスに移住したアメリカの錬金術師ジョージ・スターキー氏が考案した、賢者の石を作るための水銀を調合する方法を写したもの。
このニュートンの「賢者の石」レシピは現在アメリカはフィラデルフィアのケミカル・ヘリテージ財団に渡っており、多くの人がさらなる研究や分析を行えるよう、インディアナ大学と共同でオンライン上で閲覧できるように作業を進めているという。
(ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)