聖徳太子から生涯愛され続けた花!?

かつて聖徳太子には愛する妻が4人もいたとされているが、中でも一番寵愛を受け続けたラッキーな女性がいた。3人目の妻にあたる膳部菩岐々美郎女(かしわでのほききみのいらつめ)である。彼女は朝廷での食関連の仕事に就いていた膳傾子(かしわでのかたぶこ)の娘であった。妃の中では一番身分が低かったが、一番子宝に恵まれた。

芹摘姫(せりつみひめ)とも呼ばれた彼女は、聖徳太子が推古天皇の元へ向かっている最中に川辺でを摘んでいたのが太子との出会いであった。病気の母のために脇目も振らず芹を摘む彼女の清らかさに、太子がぞっこんに惚れたわけであった。




彼女は自分の母親だけでなく、年老いた太子の看病にも努めており同じ病に伏した。太子が亡くなる前日に息をひきとり、同じ墓に埋葬された。622年4月8日(推古天皇30年2月22日)が太子の命日であったが、ちょうど芹を摘むにも適した時期である。

芹の花言葉は「清廉で高潔」「貧しくても高潔」と言われ、まさに芹摘姫の象徴である。田の畔や川辺など泥の中で競り合うように繁殖して育つことから、逆境でも「競り(芹)勝つ」という意味もある。夏場に白き美しい花を咲かせ、食用としても身体に優しいため春の七草粥にも入れられている。

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低い身分だけでなく高貴な身分でも芹摘みを楽しんでいた。芹は冬から春が旬であるが、男女の出会いのきっかけにもなりがちであった。男性が好きな女性のために芹を摘む和歌など、『万葉集』でも芹摘みの歌が数多く残されている。

まるで現代のバレンタインの逆チョコのようである。「芹を摘む」ということわざもあるが、身分違いの女性に芹を摘んでも恋が成就できなかったことから生まれた言葉である。




良くも悪くも芹は男女の愛や恋の象徴であったのだ。特に外に出かけたくなる陽気である春は、古くからやはり出会いや恋の季節だったであろう。

中国では血液循環を良くする特効薬にも使われている芹には、胃や肝機能や腎機能を高めコレステロールや老廃物を排出するなど数多くの栄養素が含まれている。アンチエイジング効果も期待されており健康と美容にも良い。

汗水流して摘んだ芹を意中の相手にプレゼントする古くからのアプローチにもロマンは感じるが、自ら食した方がもしかしたら恋愛にも効果をもたらしてくれるかもしれない。現代でも恋の季節にピッタリの開運食材となるであろうか。

(ふりーらいたー古都奈 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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