サブカル

『Dr.スランプ』アラレちゃんは悲劇的な最期を遂げていた?!

画像『Dr.スランプ 9 (ジャンプコミックスDIGITAL)

『ドラゴンボール』の作者として知られる漫画家鳥山明の、代表的なもう一つの作品と言えば『Dr.スランプ』であろう。

1980年から週刊少年ジャンプに連載され、翌年からは主人公の名を加え『Dr.スランプ アラレちゃん』というタイトルでアニメ化された本作は、主人公則巻アラレの可愛らしさや独特の言葉遣い、そしてロボットという設定を生かしたドタバタが好評となり、少年誌掲載でありながら女性や未就学児に至るまで幅広い人気を獲得した。

『Dr.スランプ』の最終回は、アラレを作った博士則巻千兵衛が最終回のために作ったスペシャルマシンをお披露目するも、あまりにしょぼいオチとなってしまい、最後にアラレが1ページ全体を使い「バイチャ」と叫んで終わるという内容であった。1話完結のギャグ漫画では珍しくない内容ではあるが、実は「則巻アラレが悲惨な最期を遂げた」という都市伝説が存在している。

まず前提として、鳥山のもう一方の作品「ドラゴンボール」の舞台とアラレの暮らすペンギン村は、同一の世界に存在しているとされている。これはドラゴンボールの原作コミック第7巻に、アラレをゲストに主人公の孫悟空と共演をしていることからそう推察されている。




場面はドラゴンボールの終盤。原作最後にして最強の敵である魔人ブウが、光線を放ち、ごくわずかなキャラクターたちを残して地球上の人間、サイボーグやロボットを含めすべてを一瞬で皆殺しにしたのである。先述の推察からすると、同一世界であったと考えられるアラレの住むペンギン村とて例外ではなく、この時住民は全滅しアラレも”死んでしまった”ことになる。

物語の結末は、魔人ブウを倒したあとに手にしたドラゴンボールに願ったことで、極悪人を除くすべての人々が生き返ることとなった。

しかし、この時一つの問題が生じている。登場キャラクターの人造人間17号と人造人間16号のうち、サイボーグであった17号は生き返ったのだが、完全にロボットであった16号は生き返ることがなかったのである。

要するに、実際の生命機能をベースとしたキャラクター以外は生き返らず、それは同時にロボットであったアラレも生き返らなかったことを意味する。

以上が、アラレの最期として一部で語られているいわば都市伝説であるが、実際は完全なロボットタイプとされる人造人間8号(ハッチャン)が生き返っているシーンもあり、必ずしもロボットすべてが死んだままとも言えないのである。

そもそも、2015年から放送されていたアニメ『ドラゴンボール超』にてアラレがちゃっかり登場しているのがこのことの答えなのだろう。

【参考記事・文献】
則巻アラレ
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/16520.html
ドクタースランプ アラレちゃんの最期
http://961775.seesaa.net/article/365817247.html

(ナオキ・コムロ 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)