岸田劉生『ばけものばなし』の妖怪「かあにょろ」「笑いおかめ」 「ぞべら」

画像©Self-portrait of artist Kishida Ryusei/Wikipedia




画家の岸田劉生が書いたエッセイ「ばけものばなし 」(改造 第六感第九号 1924年発表)は約100年前の日本人の妖怪に関する感覚が綴られている。幽霊は怖いが妖怪はかわいいと言う現代人にも通ずる部分があったり、妖怪と幽霊の違いについて述べられたりしている。

文章には岸田の心霊体験も記載されている。岸田が寝ていると布団の近くに手で顔を被った女が現れた。女はざんばら髪であり、腕と手だけが鮮明であり、下半身は不鮮明であった。






文章に添えられた岸田の妖怪画が興味深く、あかなめ、やまびこ、化け地蔵、一つ目小僧、のっぺらぽう、夢に出てきた鬼、撞木娘、河童、やまちちなどが描かれている。中でも興味深いのは、妖怪「笑い女」「笑い般若」の別名称と思える「笑いおかめ」という呼称である。

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一番不可解なのは、岸田が文章の中で妖怪の名称を羅列しており、その中で「かあにょろ」という妖怪名称が出てきているところだ。いったいこの妖怪はどんな妖怪なんだろうか。百年前は知られていて、今は情報が欠落してしまったのであろうか。

このコラムの中で妖怪「ずんべら」がまるで怪獣の名前のように「ぞべら」と記載されていることから、「かあにょろ」も何か他の妖怪の表記の揺れなのかもしれない。「河童の仲間」か「川女郎」「かわうそ」の異名かもしれない。情報をお持ちの方がいたらアトラス編集部までご連絡いただきたい。

(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)




 

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