昨日、14日は月が非常に大きく見える日「スーパームーン」だった。
スーパームーンは、地球の周囲を公転している月の起動がもっとも地球に近づくため、通常よりも大きく見えるというものである。しかも昨日は68年ぶりの接近であり、今年観測された最小時の満月と比較すると直径約14%、面積では30%ほど大きく見えるというものであった。
残念ながら日本では天候の悪い所も多かったのだが、沖縄や東北地方を中心に雲の間から普段より明るく輝く月を目撃できた人もいたようだ。日本だけでなく世界各地でも、普段より美しい満月が目撃され見事な夜景が撮影されている。
さて、このスーパームーンに即して流れている、ある噂が注目を集めている。
13日夜8時頃、ニュージーランド南東付近を震源とするM7.8の大地震が発生したが、これがスーパームーンに寄って引き起こされたものではないか、というものだ。
過去のスーパームーンの日を見てみると、68年前のスーパームーンは1月26日なのだが、その前日の25日にフィリピンはパナイ島付近にてM8.2の地震が発生している。また、記憶に新しい2004年12月26日に発生したスマトラ島沖地震では2005年1月10日に、2011年3月11日に発生した東日本大震災でもその8日後、19日がスーパームーンとなっている。
ここから、スーパームーンの際には地震が起きるのではないか、という噂が出たのだ。
潮の満ち引きは月と地球の間で起きる引力と関係が深いのだが、事実、地球と月の距離が非常に近くなるスーパームーンの際は潮汐力が普段よりも強くなるとされている。また、過去に発生した1万件以上のM5.5前後の地震と潮汐力のデータを分析したところ、高潮の際に地震が始まると、更に規模が大きくなるケースが多いという結論が出たとされている。
そのため、潮汐力と地震の規模に関しては全くの無関係である、とは言い難いのだが、かといって過度に危険視し不安がるのも問題であると思われる。なぜなら、同様の噂が流れたものの、全く何も起きなかった日もやはり数多く存在しているからだ。
スーパームーンも、研究を重ねれば地震予知などに活用することが出来るかも知れないが、現状ではあくまでも噂の一つとして受け止めておくのが良いのではないだろうか。
(加藤文規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)