大学日本一に5回輝いた名門である法政大学アメリカンフットボール部で不祥事が発覚し、問題となっている。
数千万円規模の使途不明金やずさんな会計処理などが確認されており、監督が辞任表明する運びとなった。
もっとも、この監督の辞任は別の所に理由があった。練習が終わった後、部員らに対し缶詰やちくわを強制的に売りつけることで個人的に利益を得ており、この仕入れ値と売値の差額分も使途不明金の一部となっていた可能性があるとみられている。
監督から部員らへの食品購入は強制に近いものであったという証言があり、部員が「食べたくない」など商品購入を断ったりすると監督の機嫌が悪くなることもあったため、部員は購入せざるを得ない状況に陥っていたようだ。このちくわや缶詰で徴収していた金額は数百円程度だったが、一年分だと数百万に上るとみられており、領収書も存在せず2014年ごろから継続して行われていたため、悪質さが認められるとされている。
普通にスーパーなどで売られているちくわの価格を確認すると、5本で数十円程度から高くても2~300円程度。まとめ売りでこの価格なのに加え、ちくわ数本程度では部員の腹の足しになるとは思えない。部員からすれば、監督の機嫌を損ねれば試合に出してくれなかったりと不利益を被る可能性もあるため、極力逆らわないようにしようと考えるだろう。また、運動部系で見られる強固な上下関係、上の人の言うことは聞かなくてはならないという風潮が悪い方向に作用してしまった可能性も考えられる。
なお、この監督は過去にはちくわでなくフランクフルトなどでも同様の事を行っていたという。
監督は辞任理由について、金銭トラブルを否定。また部の運営上の問題点はなかったと述べているそうだが、現状では真相解明が求められる結果となっている。
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)