【妖怪ウォッチ研究序説】心を読める理由は3つ目にあり?妖怪「覚」と「さとりちゃん」

※本コラムはゲーム作品「妖怪ウォッチ1~3」をアカデミックに解析し元ネタの特定ほか妖怪伝承について解説していくコーナーです。

「人の心を読める妖怪」と大辞典に書かれているさとりちゃんだが、この妖怪のモデルになったと考えられる妖怪の伝説が存在する。日本全国の山奥に現れたという妖怪・覚(さとり)だ。



江戸時代の書物『今昔画図続百鬼』には、岐阜県の山奥に現れた覚を絵とともに紹介している。

それによれば人の言葉をしゃべり、人間が心の中で考えていることを読み取って、退治されそうになった場合はすぐに逃げてしまうという。他にも、山梨県には「おもい」、神奈川県には「山男」など、地域によって様々な名前で呼ばれている。

どの妖怪も「山中で出会った人間の心を読んでさんざん怖がらせて食べようとするが、偶然たき火にくべていた木がはじけ飛んで覚に当たり、思わぬことに驚いた覚が逃げ去ってしまう」という昔話が伝えられている。




もっとも、妖怪ウォッチのさとりちゃんは相手の弱点をさとって「まもり」をダウンさせるなど、読心術をフル活用してバトルに貢献している。

そんな覚の姿は、猿に似ているがずっと大きく、長い黒い毛で全身が覆われているもので、さとりちゃんとはあまり似ていない。

だが江戸時代の絵巻『大石兵六夢物語』に登場する『三眼猿猴』は耳のつき方や笑っているような表情がさとりちゃんとよく似ている。額の「第三の目」は人の心を読める「心眼」とする伝説もあるので、三眼猿猴も人の心が読める妖怪なのかもしれない。

(黒松三太夫  ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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