アメリカのケネディ大統領とその一族は、近縁者の不幸が相次いだために「呪われた一族」と言われることがある。類似の事例は稀ではあるが他にも存在する。
昨今だと石油王J・ハワード・マーシャルの遺産16億ドルをめぐる連続死亡事件が想起される。
この連続死亡事件はハワードとプレイメイトのアンナ・ニコル・スミスが結婚したことにはじまる。
二人が結婚した翌年、ハワードは死亡するのだが、マーシャルの前妻が生んだ長男ピアース・マーシャルと、後妻であるアンナ・ニコル・スミスの間で推定で16億ドル(日本円で1600億円ほど)とも言われる巨額な遺産相続のトラブルが起こる。
その後、次々と死者がカウントされていく。
まず、アンナとトラブルになっていたピアース・マーシャルが謎の死を遂げる。その後、遺言状が見つかり、そこには息子のピアース・マーシャルに相続させると書かれていたことが判明する。
だがアンナ側は3億ドル分の遺産を受け取る権利があると主張。マーシャル一族とのトラブルは継続される。
次いでアンナ・ニコルソンが前夫との間に儲けた長男が薬物の過剰摂取で死亡する。更に長女を出産した直後にアンナ・ニコルソン自身も謎の死をとげてしまう。
この直後にアンナが残した長女の父親を名乗る男性が3人も現れ、自体は混乱の一途をたどる。
マスメディアでそれぞれがアンナとの関係を暴露する時代となる。
結局、DNA検査により、3人のうちのひとりラリー・バークヘッドが父親だったことが判明するのだが、裁判所はマーシャル家に遺産の全てを相続する権利があるとする判決を下した。
アンナの娘と父親は今も裁判闘争を続けているという。
ケネディ家やマーシャル家の問題を見るに、政治や財産はその継承すべき一族の人間たちを、不審な死に追いやるのであろうか。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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