業界のウワサ

アメリカンポリス、E・マーフィーのパロディーは本当に人種差別だった?

昨年末、日本テレビ系列で放送された「ダウンタウンのガキの使いやあらへんでSP 絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時」において、ダウンタウンの浜田が顔黒塗りにしてアメリカ人俳優のエディー・マーフィーのものまねをやった。

この顔を黒塗りにすると言う行為に対して「差別である」という声が上がっている。

確かに欧米では、顔を黒く塗って黒人のものまねをすると言う行為は差別に当たるらしい。しかし、今回浜田がした行為は差別的意思があったわけではなく、むしろリスペクトの気持ちが強かったように思われる。

時代は古くなるが、シャネルズ(現在のラッツ&スター)が顔黒塗りにして売り出した時に、根底には黒人アーティストに対する強烈なリスペクトがあった。しかし、リスペクトがあったとしても今の時代は昭和とは違っているし、また今回の問題はテーマがコントであったため差別だと言うふうに解釈されたようだ。




このように人種的な特徴をコスプレやメイクで造ってものまねする事は過去には度々あった。例えば、ワシ鼻は付ければユダヤ人の特徴に対する一般的な印象であるし、「〇〇あるヨ」という語尾とナマズひげは中国人だ。また主にハリウッド映画やプロレスのリング上で疲れたギミックだが、度の強い丸メガネと出っ歯のコスプレは日本人に対する象徴的な風貌である。

今このような仮装をした途端、差別主義者と蔑まれるのは確実である。

しかし、ほんの少し前…80年代頃までは、映画やプロレスのリング上でそのような各民族の見た目のキャラを象徴するような演出は度々見ることができた。だが、移動距離や情報伝達の共有感でも世界が狭くなった現代は、民族差別や人種差別に対し過剰なくらいの判断が必要なのかもしれない。たとえ差別の意思がないとしても、誤解されるようなコスプレやメイクは注意しなければいけないのだろう。

表現がし辛くなったと言う意見もあるが、その困難さの中での別の表現を考えなければならない時代になったのだ。

(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)




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