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【雲慶と運慶からの奇跡】光に導かれ仁王さまの股をくぐり抜けた行き先は…

前回、全国唯一の中気除不動尊霊場である萬満寺を紹介させて頂いたが、萬満寺の見所は他にもあるので紹介させて頂こう。

先ず、中気除不動尊は寺院創建時に製作され、不思議と幾度かの火難をくぐり抜けてきた不動明王像である。春と秋の祭礼時には、寺院独自の身体健全祈願行事である唐木椀供養が行われる。中気除不動尊護摩祈祷の後、住職が身体健全祈願の読経をしている間に精進のお膳をいただくという行事であり、護摩炊きは密教にのみ存在する修法で、禅宗である寺院で護摩炊き行事が行われるというのは非常に珍しい。(注:その時の状況により護摩炊きを行わない場合も多々あるという)




それから、中門に安置される一対の珍しい黒塗り金剛力士像(通称・仁王尊)は、大仏師・運慶の作と伝えられ、国指定の重要文化財になっている。

年二回の祭礼時と正月三ガ日の仁王尊のご開帳日には、仁王さまの股くぐりという行事が行われる。仁王像の股下約50㎝四方の隙間をくぐると、その年は病魔災難を除け、子供は丈夫に育つと信仰されており、重要文化財に直接触れる事が出来る貴重な行事となっている。

筆者が仁王さまの股くぐりに挑戦した夜の事、たまたま江戸時代に滝沢馬琴などにより江戸や諸国の奇談、珍談がまとめられた随筆の兎園小説を調べていると、滝沢馬琴が運慶について触れている一節を見つけた。その一節を要約すると、「自宅に飾ってある木像の達磨には雲慶と書いてある。雲慶とは誰だろう?たまたま鎌倉の光触寺に伝わる絵巻物、紙本淡彩頬焼阿弥陀縁起を調べていたら、大仏師・運慶の名前を見つけた。内容を読む限り、運慶と雲慶は同一人物ではないだろうか。」という内容である。

現在では、運慶と雲慶は同一人物である事が知られている。

光触寺について調べてみれば、開基は一遍上人とされている。一遍上人とは鎌倉時代の僧で、放浪しながら南無阿弥陀仏と書かれた念仏札を配る遊行や踊り念仏で知られており、時宗(じしゅう)の開祖である。




筆者は以前より、一遍上人にも興味があって色々と調べているのだが、ここで、奇妙な共通点に気が付いたのである。一遍上人の墓は兵庫県神戸市の【真光寺】にあり、滝沢馬琴の墓は東京都文京区の【深光寺】にある。そして今回、雲運と運慶繋がりから調べた【光触寺】の開基は一遍上人である。

お分かり頂けただろうか?見事なまでに光が触れているのである。これは俗に言う、光の導きかも知れない。光が導くその先は墓場であるが、光にそのまま導かれてみようと思い、筆者がまだ訪れた事のない光触寺を参拝する決意をするに至ったのである。

(前世滝沢馬琴 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

<参考>
萬満寺縁起 萬満寺他見所 本尊阿弥陀如 六観世音菩 十二支守護 水掛不動尊 その他

萬満寺 千葉県松戸市馬橋2547
真光寺(一遍上人の墓) 兵庫県神戸市兵庫区松原通1-1-62
深光寺(滝沢馬琴の墓) 東京都文京区小日向4-9-5
光触寺(開基・一遍上人) 神奈川県鎌倉市十二所792

画像 深光寺滝沢馬琴の墓 ©前世滝沢馬琴