
今年2月、アメリカのとある小学校にて「放課後サタンクラブ」なる驚くべきサークル活動のチラシが配られ、問題になると事件が発生。
このチラシが配られたのはニューヨーク州エンディコットにあるホーマー・ブリンク小学校。この「放課後サタンクラブ」は、悪魔崇拝寺院であるサタニック・テンプルとリーズン・アライアンスによって組織された課外クラブ。チラシやサイトには「地域に住み、徹底した犯罪歴のチェックに合格したボランティア教師が『7つの基本理念』を中心としたさまざまな楽しい活動であなたの子供たちを魅了することを楽しみにしています」という売り文句が書かれていた。
キリスト教徒が大半を占めるアメリカでは当然問題になり、保護者や教師は「子ども達が悪魔崇拝者に変わってしまうのではないか」と大いに恐れたという。実際、このクラブはどのような組織だったのか。そして、現在はアメリカでどれほど活動を広げているのだろうか。
悪魔崇拝と言うと、ファンタジー等で出てくるおどろおどろしい儀式等を想像するかもしれないが、現実の悪魔崇拝者は人々を呪い殺したり、動物を生贄にした儀式などは行わないという。所謂厳格なキリスト教の教義や宗教的な生活等に反抗しているだけである。キリスト教以外の宗教について勉強もするが、大半は占いをしてみたり、お茶をする程度であるそうだ。
当時、ホーマー・ブリンク小学校のあるメイン・エンドウェル中央学区の管理責任者であるジェイソン・ヴァン・フォッセン氏は保護者に向けて「放課後サタンクラブを推奨するわけではないが、運営組織が学区におけるすべての規定を遵守した後に承認する」という通達を出している。
そして1カ月後の3月、「放課後サタンクラブ」は晴れて課外活動が認められ、初会合が行われる事になったが、急遽中止させられてしまった。会合が行われることに動揺した地域の人々から抗議が入ったのもあったが、学校側は「イベントスペースを二重に予約した」という不備によるものだったと説明している。
今の所「放課後サタンクラブ」は全国的に支持を集めつつあるが、メディアから変に注目を集めたり、やはり厳格な地域からは抗議の声が上がったりと、なかなか課題も多いようだ。
On Feb. 16, 2023, students at Homer Brink Elementary School were sent home with flyers advertising the newest after-school club meeting at the school.https://t.co/UtaBSHg4Pl
— WBNG 12 News (@WBNG12News) March 17, 2023
(勝木孝幸 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)