
世界の海難事故史に残るタイタニック号の沈没事故について新たな光を当てるべく、研究者たちが新たに船体のデジタルスキャンを行い、3Dモデルの作成を行った。
タイタニック号の船体は1985年に大西洋の海底3800メートルの地点に沈んでいることが判明した。その後、1997年に公開された映画『タイタニック』で沈没した船体の様子を捉えた実際の映像が使用されたり、また映画事態の人気もあってタイタニック号の沈没した海域に向かうツアー等も現在は行われている。
しかし、さすがに海底に沈んでいる期間が長くなり、タイタニック号の船体が保たれる時間はそう長くないのではないか、とみられている。
そこで沈没したタイタニック号の詳細なデジタルモデルを作成するため、深海マッピング会社マゼラン社の科学者とドキュメンタリー映画制作会社アトランティック・プロダクションズが共同で、70万枚以上の画像からなる高解像度スキャンを新たに記録、作成する試みを行った。その結果、非常に細部まで再現された3Dコンピューターモデルが出来上がったのである。
探検隊であり、プランナーでもあるゲルハルト・ザイフェルト氏は「4000m近い深さでの作業は困難を極め、現場には潮流もあります。また、1平方センチメートルごとに地図を作成しなければなりません。例えば、堆積物の多いフィールドでは泥の地図を作成しなければなりませんが、興味深いオブジェクトの間を埋めるためにどうしても必要となります」と述べており、今回の試みは彼のチームがこれまでに手がけた中でも最大の水中スキャンプロジェクトであると語った。
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像&動画 The Sun / YouTube