地中海のそばに建造、20年間放置されたままの”幽霊施設 『アルガロビコ・ホテル』

日本の沖縄県には廃墟マニアや心霊スポットマニアに有名な大型リゾートホテルの廃墟「中城高原ホテル」(2019年解体)が存在していた。

このホテルは約40年程前に開催された沖縄海洋博に合わせて建設されたが、建築会社の倒産や本土復帰等が重なった事により、建設途中のまま廃棄されたホテルだ。なお、内部に入った人の証言によれば、現在では建築基準法や消防法に抵触する可能性が高い建物であったようだ。

このように建設されたものの、途中で何らかの要因で工事がストップしてしまい、巨大な廃墟になってしまった建物は日本以外にも存在している。

スペインのエル・アルガロビコ・ビーチに存在する、通称“幽霊ホテル”もその一つだ。




このホテルは21階建てで411部屋の客室を設ける予定であり、地中海に面する形で2003年に着工された。しかし建設地がカボ・デ・ガタ自然公園のど真ん中であったため、自然保護の観点から建築当初より物議を醸していた。当時も環境保護団体グリーンピースに「違法ホテル」と呼ばれ講義される等した結果、3年後には法的措置により工事は中止となった。

その後工事が再開されることはなく廃墟となったが、現場にはなんとまだ工事中のように巨大なクレーンが残されている。ホテル上部の巨大なガラス窓には「Demolicion Ya」(「もう取り壊す」という意味)の文字が書かれている。なお、壁は地元の若者によるものか、壁には落書きが多数書かれているようだ。

2021年7月、アンダルシアの高等裁判所は、グリーンピースからの取り壊し要求を却下している。専門家によれば、2003年に出された建設許可が取り消されない限り、この建物は今後もそのまま残されるそうだが、既に20件の異なる裁判を経ているため、このホテルがいつまでこの状態で残されるのかは不明だという。

(勝木孝幸 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像: PhotoLanda on Visualhunt.com

 

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