中国の謎の宇宙船、276日間の周回を経て着陸へ

近年宇宙開発に力を入れている中国だが、同時に様々な疑惑が出てきている。昨年、中国から宇宙船が打ち上げられたものの、アメリカ宇宙軍の第18宇宙防衛隊が「宇宙船が予期せず軌道を変更し、未知の物体を展開した」と報告し、大きな話題となった。

この物体はある種の監視衛星や試験ペイロードではないかと推測する人もいれば、サービスモジュールの可能性が高いという意見もあったが、詳細は不明。ただ、再利用可能な宇宙飛行技術を開発する中国の取り組みの一環であるという公式発表が行われた。具体的にはNASAが開発し、アメリカ国防総省に譲渡されたX-37bと同じような役割を果たすものと思われている。

X-37Bはアメリカの無人軌道試験機で、将来の宇宙計画で必要となる再利用可能な無人の宇宙空間での技術を確保するため、実証試験として行われたプログラムで運用されている。なお、X-37Bのミッションは完全に秘匿されているため、何を実験し、実証していたのかは不明となっている。




X-37Bは2年の間地球の軌道を周回し、2017年5月7に無事ケネディ宇宙センターに着陸している。

今回の中国の宇宙船もX-37Bと同様の役割を果たしていると思われているが、現在のところ中国から明確な回答は得られていないという。

なお、この謎めいた中国の宇宙船は276日間の周回を経て地球に帰還している。中国側は着陸した場所を明らかにしていないが、新疆ウイグル自治区のロプノール軍事基地であった可能性が高いとのこと。なお、専門家はこの中国の宇宙船が、おそらくそう遠くない将来に再び極秘任務で打ち上げられるとみている。

(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Blue Planet Studio / Adobe Stock

 

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