
インドのある村に於いて、2日間で29頭もの羊が「謎の生物」によって殺されるという事態が発生した。
地元メディアの報道によると、12日日曜日にグナドラのコミュニティで、20匹の羊が腹を「引き裂かれ」て死んでいるのが発見された。翌日にはさらに9頭の羊が同様の方法で殺されているのが見つかった。
恐らく何らかの動物による補食行動のようにも思えたが、奇妙な点が幾つか見られた。
住民によると、これほど多くの羊が殺されたにもかかわらず、誰も何も物音や鳴き声を聞いていなかったという。獣に襲われたにも関わらず、羊がいた囲いから不振な音はしなかったし、羊の騒ぐ声を聞いた人もいなかった。
2回目の事件のとき、ある農家が「黒い影」を目撃したそうだが、これが唯一の「捕食者の痕跡」とされている。つまり、羊の死体に残された傷跡以外には、足跡や毛皮すらも残されていなかったのだ。
この2つの事件でもう一つ奇妙なことは、肉食獣が羊を仕留めたものの、一匹も食べることなくすべての死体を置き去りにしていたことだ。どんな肉食獣であっても、普通であれば補食した痕跡が見られるはずなので、ただ何匹も殺害されてしまった事の理由が解らないという。
ちなみにここ数年、この村の周囲では謎の生物によって家畜を始めとした動物達が襲われるという事態が何度も発生している。過去には一度に150匹もの家畜が殺された事もあったという。この生物の正体については、大型の猫科の生物など、よく知られた何らかの肉食動物である可能性が指摘されているが、獣があまりに身を隠していることと「補食行動を行わない」という襲撃の奇妙さから、獣の正体はチュパカブラではないかと推測する人もいるようだ。
現在、当局が事件を調査するために村に入ったそうだが、謎の獣の正体を特定できるかどうかはまだわからないという。グナドーラの農家は、この謎の生物がこれ以上羊を襲わないよう祈っているという。
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