
日本人が撮影に成功した、とある貴重な動画が世界的に注目を集めている。
こちらは平塚市博物館の天文担当学芸員である藤井大地さんが2月25日に上げた画像である。画面に大きく月が写っているが、よく見ると右下の方で一瞬だけ小さな光が灯る。
私の観測史上最大の月面衝突閃光を捉えることができました!2023年2月23日20時14分30.8秒に出現した月面衝突閃光を、平塚の自宅から撮影した様子です(実際の速度で再生)。なんと1秒以上も光り続ける巨大閃光でした。月は大気がないため流星や火球は見られず、クレーターができる瞬間に光ります。 pic.twitter.com/Bi2JhQa9Q0
— 藤井大地 (@dfuji1) February 24, 2023
これは月面瞬間閃光と呼ばれる、月に宇宙から飛来した石が衝突した瞬間を捉えたものだ。
皆さんもご存知の通り、月には大気が存在しないため、隕石などが降ってきても大気圏との摩擦で燃えたりしないため流星や火球にはならず、地面に衝突してクレーターが出来た瞬間に光が生じる。
今回、藤井さんが撮影した月面瞬間閃光は23日20時14分30.8秒に撮影されたもので、1秒以上も確認できる巨大閃光は非常に珍しいという。
かなり明るいことからも出来たクレーターのサイズは大きいのではないかと語っており、推計すると直径12メートルはあるそうだ。
藤井さんは「NASAの月探査機LRO(ルナー・リコネッサンス・オービター)の望遠カメラで落下跡を検出できそう」と語っていて、前述したNASAないしはインドの宇宙機関が運用している探査機によって、この新しいクレーターの詳細な調査を希望している。
(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像 Bellergy RC / PIXABAY