あるドラッグ売人が主張、「薬物売買じゃなくて『ポケモンGO』してただけ」!?

麻薬の売人が、実は麻薬の取引ではなく、ほとんどの時間、外で『ポケモンGO』をプレイしていたことが裁判所で明らかになるという珍事がイギリスで発生した。

先日、レイモンド・フィップスという男性が麻薬取引に関与した罪で禁固5年の判決を受けた。彼は2020年11月にイングランドはベイジングストークのコルヴァー・クローズの自宅にいた所を逮捕され、その後コカインやA級麻薬の供給と共謀で有罪となった。

彼はハンプシャーの町ベイジングストークとアンドーヴァーでA級麻薬を供給する麻薬組織に関与しているとして、2019年12月から約1年の間警官に尾行されていた。なお、彼の監視はハンプシャーの2つの町でへの麻薬の供給に関与する人物を見つけ、特定することを目的とした「オペレーション・タトゥー」の一環として行われた。

逮捕されたとき、フィップスは現金13350ポンド(約220万円)が入ったキャリーバッグを持っていたが、彼は結婚祝いだと言い逃れしていたそうだ。




逮捕の際、警官は彼の自宅を捜索してロック解除不可の赤いiPhoneを発見。押収したスマートフォンの内部から彼の連絡先リストが判明、薬物取引への関与を示唆するものだったと検察官のロビン・リーチ氏は述べている。

しかし、スマートフォンの履歴を確認していくと、彼の家の外での活動の多くは対話型ビデオゲームの『ポケモンGO』と基づいていたことがフィップスの動きを監視していた潜入捜査官の記録と照らし合わせたことで判明した。ポケモンGOは皆さんもご存知の通り、プレイヤーが携帯電話を使って現実世界のあちこちにいるポケモンを見つけて集めるゲームだ。つまり、彼の外出時の行動は薬物取引とは関係なかった…と判断されるかと思いきや、そうはならなかった。

フィップスの法廷弁護士であるIoana Nedelcu氏は、ウィンチェスタークラウン裁判所で行われた法廷にて、彼の動きのほとんどは薬物取引ではなく、ポケモンGOに関連していると主張したものの、ニコラス・ハーガン判事はこの動きが「高度に洗練され、よく組織された作戦」の一部であったと主張。

最終的に禁固5年の判決が下された。なお、彼と同じく薬物取引に関与していたとして他にも仲買人などの12人が逮捕、有罪判決を受けており、うち5人が2022年12月に禁固20年以上の判決を受けて収監されている。

(勝木孝幸 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Stefan Schweihofer / PIXABAY

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