
21日午前8時45分頃、静岡県浜松市の遠州浜海岸に奇妙な物体が漂着しているのが発見。警察が爆発物の可能性もあるとして、一時的に半径200mの範囲を立ち入り禁止にするなどして調査を行うという事態に発展した。
問題の物体は直径約1.5m、オレンジ色で両端に小さな突起のある鉄球のような物体。海上保安庁の職員も「見たことが無い」と証言していたそうで、SNSでは正体について様々な憶測が飛び交っていた。ちなみに警察の爆発処理班によるX線検査で中身が空洞である事が判明し、同日午後4時に規制は解除となった。
果たして、浜松の浜辺に漂着した奇妙な球体の正体は何だったのか。
ネット上では様々な推測が流れていたが、とある江戸時代の記録との関連性を見つけ出す人もいた。
その記録とは、江戸時代の書物『兎園小説』に記されていた『虚舟の蛮女』の話だ。それによると、今から約220年程前の享和3年(1803年)2月22日、常陸国鹿島郡の浜に鉄で出来た球形、ないしは円盤形の物体が漂着。
舟には密閉されたガラスの窓や判読不可能な奇妙な文字が書かれており、中には箱を手にした異国の女性がいたという。結局この舟は再び沖に流されてしまったという。
この記録は前述の『兎園小説』他、様々な文献に登場しているが、いずれの文献でも現在の円盤形UFOを思わせる挿絵が載っているため、「江戸時代のUFOの記録ではないか」とされる事も多い。
江戸時代から丁度220年後、しかも海外で球形のUFOの目撃例が騒がれている最中に漂着した謎の球体。正体が気になる所だが、流石に今回の球体については漁業や観測、ケーブルが海中で絡まないよう水中で保持するために用いられるブイではないかという説が有力視されている。
一方で、こういったブイに偽装した機雷説も出てきているので、今回は中身が空であったのは幸いだったかもしれない。
(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像 ウィキペディアより引用