
各国の政界にはUFOやオカルトを信じている人は存在するが、中には自分の議員の権限を使ってオカルトの真実に迫ろうとする人物も存在している。
米国共和党下院議員のティム・バーチェット氏もその一人だ。彼は「国民は隠された真実を知る準備ができている」と確信しているため、米軍や政府に報告されたUFO目撃情報に関するすべてのファイルを機密扱いにしないよう、キャンペーンを展開している。
バーチェット議員がなぜそこまでUFOの存在を確信しているのか。それは1611年に書かれた欽定訳聖書にて、UFOの存在を示す証拠が明らかに記されているからだ、と述べている。欽定訳聖書はイングランド王ジェームズ1世がイングランド国教会の典礼で用いるため、公式の英訳聖書を求めたことから翻訳された聖書である。
彼はアメリカのテレビ番組「ニュース・ネーション」に出演した際、次のように語っている。
「私はキリスト教徒であり、聖書は熟読しています。中でもエゼキエル書の第一章では、UFOを目撃したとしか思えない記述が明確に示されています」
旧約聖書のエゼキエル書第一章には、次のような描写がある。
「私が見ていると、見よ、北からつむじ風が吹き、大いなる雲がわき、その周りに輝きがあり、たえず火を噴き出していた。その中から青銅のように輝くものが出てきた」
「また、その中から、四つの生き物のようなものが出てきた。その姿はこうであった。人のような形をしていた。皆、四つの顔を持ち、四つの翼を持っていた。その足はまっすぐで、足の裏は子牛の足の裏のようで、焼いた真鍮の色のように光っていた」
この生き物はそれぞれ「人」「獅子」「牛」「鷲」の4つの顔を持っており、「燃える炭火」のようで、体から稲妻を発し、それぞれに「車輪」がついていたという。聖書ではこの生物は智天使、ケルビムであり、神の玉座や神の乗り物として描写される事もある。
事実、クリスチャン・クーリエ紙もエゼキエルは「UFOなどの謎の飛行物体」を目撃したわけではないし、生き物も「どこか遠い惑星から来た宇宙人」ではなく、神の側に従う「ケルビム」こと天使の姿を幻視したものであると断定している。しかし、ケルビムを筆頭に奇妙な姿で描写される天使は他にも存在していることから、人によっては「このような存在が本当に天使であるはずがない」と考え、「生物的でない=UFO」という結論に至ってしまうようだ。
いずれにせよバーチェット議員は、「聖書にもあるように地球外生命体の目撃例は何世紀も前からある」という信念のもと、政府へのUFO情報公開を訴え続けている。
「アメリカ政府は40年代のロズウェル事件以来、あるいはそれ以前から、UFOや宇宙人を隠蔽してきたのです。アメリカ国民はもはやこれらの情報を処理できると思います、政府や軍はすべてを公開する時期に来たのです」とバーチェット議員は語っている。
画像 Wikipediaより引用
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)