ハマースミスの幽霊、毎晩パブのシェフを訪ねてきた!

イギリスの首都ロンドンのテムズ川北岸、ハマースミスとチズウィックの間には2世紀以上にわたって建つ歴史的なパブ「ブラックライオン(旧称ブラックリオン)」がある。

この店の近くには世界的に有名なボートレース場があり、毎年オックスフォードとケンブリッジのボートレースを観戦するために多くの人が集まってくるのだが、この店の目玉はそれだけではない。パブに隣接するブラック・ライオン・レーンには「ハマースミスの幽霊」が潜んでいると言われているのだ。

1803年のこと、ブラック・ライオン・レーンにいた税関職員フランシス・スミス氏は、当時この通りで人々を怖がらせていた幽霊に遭遇。ショットガンに似たラッパ銃を発砲したところ、たまたま白い服を着ていたレンガ職人トーマス・ミルウッド(Thomas Millwood)を誤って撃ってしまった。




スミス氏は殺人罪で有罪となり、死刑を宣告されたが、後に死刑判決は取り消され1年間の重労働が言い渡された。そして後に、白いシーツをかぶって住民を怖がらせていたのは、地元の靴職人ジョン・グラハム氏であったことが判明した。しかし、グラハム氏が罰せられることはなかったと考えられている。

誤って殺されてしまったミルウッド氏の遺体はパブに運ばれ、そこで審問が行われたそうだが、彼の幽霊はそのままパブに居座り、現代も出没しつづけていると言われている。そして、なぜかパブに住み込みで働く料理人や従業員の元を毎晩訪ねてくるそうで、オーナーらは様々な従業員から幽霊についての証言を耳にしたとか。

他にもホールを通り過ぎる幽霊の姿を目撃した従業員や客もおり、現在では「ハマースミスの幽霊」を一目見たいがためにこの店を訪れる人もいるらしいのだ。

(勝木孝幸 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Google Maps / Google

 

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