
NASAの最新鋭の火星探査機であるパーシヴィアランスのローバーが、ついに遠い過去に火星に生命体が存在したことを指し示すような発見をした。火星にかつて生命が本当に存在したことが確認されれば、おそらく人類史上において最も重要な科学的発見のひとつとなるとみられている。
火星探査機パーシヴィアランスは、2021年に火星に無事着陸して以来、火星の生命の痕跡や火星での居住可能性を示す証拠を探してジェゼロ・クレーターの表面を移動していた。そして最近になって、ローバーが火星に有機炭素の証拠を発見。これこそ古代の火星に微生物や生命が存在した兆候かもしれない、と研究者等が注目して話題になっているのだ。
フロリダ大学の宇宙生物学者エイミー・ウィリアムズ氏は、「この有機物は、私たちが知っているような生命を構成しています。火星の有機炭素を見ることは、生命の構成要素が過去にこの惑星に存在したのかどうか、また地球上でどのように生命が進化してきたかというレンズを通して理解するきっかけを与えてくれます」と語っている。
現状では、発見されたこれらの有機分子が生物学的に発生したものか、それとも地質学的プロセスの結果の産物であるかどうかを確実に知ることはできない。しかし後者であったとしても、この惑星がかつて居住可能であった惑星であったことの証左になるという。
いずれにせよ、今後NASAによって行われる火星サンプルリターンミッションにて、探査機が得たサンプルが回収され、地球に輸送されることで今後数年のうちにさらに多くのことが明らかになるはずだという。回収されたサンプルが研究室で直接分析された結果、どんな事実が明らかになるのか。注目していきたいところだ。
The @NASAPersevere rover and @UF scientist Amy Williams discovered signs of organic chemicals on Mars, the kinds of molecules that make up all life on Earth. These organic compounds could show that Mars was once able to harbor life. https://t.co/QuwpyR6kxR
— University of Florida News (@UFNews) November 28, 2022
(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)