
イギリスのマンチェスター博物館にて来年2月に開催される「黄金のミイラ」展で、古代エジプトのミイラ化プロセスに関する興味深い事実が明らかになった。
同博物館の研究者によれば、古代エジプトの埋葬の儀式で遺体がミイラにされた本当の理由は、生気のない肉体を保存するためではなく、来世での魂の存在を保証するためであるという。
この誤解は1900年代、ヴィクトリア朝の研究者たちが「魚を塩で保存するのと同じように、ミイラ化していた」と想定していたことに端を発する。
エジプト人はミイラ化の際にナトロン(炭酸ナトリウムの天然混合物)という物質を用いたが、これは実際には浄化のためだった、とマンチェスター博物館の学芸員キャンベル・プライス氏はLive Scienceのインタビューに対して説明した。
他にも古代エジプト人がミイラに使ったお香は神々への贈り物としての役割を果たしていたもので、ミイラ化の際に内臓を除去することについては「死者が変容したため、遺体を神像にする」意味があったと考えられる。
当時の人々がミイラに対してどのような気持ちを込めて作成したのか。少なくとも、我々が想定していたよりももっとずっと死者に対する敬意が込められていたことは間違いなさそうだ。
Ancient Egyptian mummification was never purely intended to preserve bodies, new @McrMuseum #GoldenMummies exhibit reveals https://t.co/aV1pHX7RfB
— Dr Campbell Price (@EgyptMcr) November 26, 2022
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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