「京都のミイラ怪人」

こんにちは、つるりゅうです。

さて、今年の怪談王の予選エントリーが始まりましたが、不思議な体験談の聞き取りを行っておりますと、一本の怪談にするには難しいものの、捨ててしまうには惜しい、興味深いお話がいろいろ出てきます。

その中の一つを、アトラスラジオの場をお借りしてご報告いたします。

以前、漫画家の増田よしはる先生が、怪談王やラジオのインタビュー回でご披露されていた「神戸・元町のジェイソン」のお話がありました。

「元町のジェイソン」は、全身布のようなもので覆われ、車にはねられても、火ダルマにされても死なない不死身の怪人ということでしたが、私が聞いたのは、京都で「元町のジェイソン」に似た姿の怪人が目撃されたという話です。

10年ほど前、私の友人のお母さんが、京都の北野天満宮近くで夕方銭湯に出かける途中、道端にセダンが停まっているのを見つけました。

通りすがりに何気なく車の中を見ると、運転席に、頭から足先まで包帯のようなものでグルグル巻きに覆われた、ミイラ男のような人間が座っていたそうです。

お母さんは驚き、そして不審に思いながらもそのまま銭湯に向かい、1時間ほど後に同じ道を戻ってくると、同じ場所にまだセダンが停まっており、中を覗くと、そのミイラ男も相変わらず座っていたそうです。

京都は学生さんの多い街ですので、学生のいたずらか、あるいは前衛的なパフォーマーなのかもしれませんが、増田先生がインタビューの中で、ジェイソンの話の提供者である喫茶店のマスターが「『ジェイソンは今でも生きている』と言っていた」とお話しされていたのが引っかかっています。




もしかすると、さすがの不死身のジェイソンも、神戸での度重なる事故や若者からの乱暴狼藉に嫌気がさし、もう少し静かな環境を求めて京都へと移り住んだのではないか。また、山口先生のご著書によれば、明治時代に京都の山中でモスマンのような巨大クマバチが出たり、近年では「尻目」なる妖怪も目撃されているとのことですので、そうした同類に引き付けられるように、ジェイソンも京の都を目指したのではないか、などと妄想してしまいました。

さらに、元町のジェイソンの話を聞いていつも連想するのは、子供の頃読んだ、楳図かずお先生の『猫目小僧』に出てきた「不死身の男」です。

文字通り、どんな怪我を負っても再生し、手足を切り落とされると、その手足自体が一体の人間として成長し、増殖していくという怪物でした。

「小説は奇なり」のことわざもありますように、楳図先生の考えた「不死身の男」は実在しており、それが元町のジェイソンなのではないか。そして京都のミイラ男は、ジェイソンの体の一部から再生した別個体なのではないか。とすれば、日本全国に複数のジェイソンが存在し、この名古屋にもジェイソンが潜んでいるのかもしれない…

そんなことを考えながら晩酌していると、ひとり興奮して、ついつい酒量が増えてしまうこの頃です。

最後は五十路のおっさんの妄想話となり申し訳ありません。

(アトラスラジオ・リスナー投稿 つるりゅうさん 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 FJBush / PIXABAY

 

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