ヒマラヤのイエティ、もしかしてコレの見間違えだった!?

獣人型UMAと言えば北米大陸のビッグフットが有名だが、少し前はヒマラヤの雪男ことイエティが獣人型UMAの筆頭であった。

イエティはチベット、ブータン、ネパールの人里離れた山々や森林に生息すると信じられており、20世紀になって登山家達がその姿や足跡を写真に収める事に成功して注目を集めることとなった。イエティは昔からヒマラヤ山脈周辺に住む人々にとって精神的・文化的に重要な存在であり、現地にはイエティが実在すると信じている人も多い。

しかし科学者の間では実在する決定的な証拠が未だに出てきていないため、本当に実在するのか疑問視されている。

そんなイエティの正体について、ある自然保護研究者が「めったに見られない種類のクマ」の存在がイエティの目撃情報を説明できるのではないかという説を唱えて話題になっている。ネパール自然保護基金(National Trust for Nature Conservation)の研究者であるマドゥ・チェトリ氏は、長年にわたって目撃されてきたイエティの正体が、この地域に今も生息する絶滅危惧種のチベットヒグマである可能性を唱えている人物だ。




彼はイエティ=チベットヒグマ説について、「両者の身体的特徴、足跡、そして何か面白いものや不自然なものを見つけたときにどちらも二足歩行をする」という共通点を見いだした。また彼自身も「地元の人々、特に遊牧民の家族は高地の牧草地にいるチベットヒグマの毛のサンプルや足跡を、『イエティのものだ』と言って私に何度か見せてくれました」と証言している。

一部地域では小型のイエティを「ミティ」と呼んでおり、この個体はヒマラヤマーモットの巣穴を掘り返すと言われているが、これもヒマラヤヒグマの習性の一つだという。

イエティ=クマ説は非常にありふれた、興ざめするものかもしれないが、実は現在ヒマラヤヒグマはイエティ並みに珍しい存在となってしまっている。

2011年に記録されたネパールの絶滅危惧種リストでは、ヒマラヤヒグマはネパール全体でわずか20頭しか記録されていないという。そのため、山に詳しい現地の人でも遭遇するのが珍しく、山でヒグマを目撃した際にイエティに出会ったと錯覚しても無理はないだろう、とチェトリ氏は語る。また、近年になってイエティの目撃証言が激減しているのも、ヒマラヤヒグマが急速に個体数を減らしている事に原因があるかもしれない。

イエティの目撃証言の全てがヒマラヤヒグマの誤認だったとは言い切れないが、少なくとも一考に値する説である事は間違いなさそうだ。

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Wikipediaより引用

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