
湾岸戦争の退役軍人であり、元墓堀り人のマーク・コックス氏は、イギリスのバーミンガム最大の墓地であるヴィトン墓地の片隅に建つ家で23年間暮らしている。
墓守という仕事柄もあるが、普通の人は墓地のすぐ側で暮らすというのは不気味さや居心地の悪さを感じてしまうかもしれない。しかし、コックス氏は生活に支障はないし、「ある同居人」がいるので寂しくもない、と語っている。
Former gravedigger on life in city's biggest cemetery – and why he’s never thought of moving https://t.co/JXR2ZccLlt
— Birmingham Live (@birmingham_live) November 6, 2022
そして、その同居人は「グレイ・ガール」という、若い女性の幽霊だという・・・。
コックス氏によれば、最初は家の前を通りかかる人が、度々自分の家の窓を見ていくのが気になっていたという。
「その時は何も思いませんでしたが、数年後にこの墓地で遺族を埋葬した喪主の一団に声をかけられたんです。私が一人暮らしをしていると言うと『いつも窓から見ているあの子は誰ですか?』と逆に質問されたんです。私も戦争に行ったことがありますが、あんなに怖い思いをしたことはありませんでした」
まさかの『見えない同居人』の存在に彼は相当驚いたそうだが、彼はその後も家に住み続けており、引っ越しも考えたことはないという。
「快適なんだ。彼女は私に危害を加えたこともない。むしろ私の面倒をみてくれていると思うと、居心地がよくなる気もします」と彼は地元メディアのバーミンガム・ライブに語っている。なお、彼自身の目には見えないが、目撃した人の証言から幽霊の姿は「長い黒髪が顔にかかった若い女性」とイメージしているそうだ。
「私はここでの孤独が好きなんです。何だかわからないけど、心が安らぐんです。引っ越そうなんて思ったこともないしとても幸せです」とコックス氏は語っている。
(勝木孝幸 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像 Trevor McNally / PIXABAY