まるでエイリアン?口が伸びる漆黒のサメ

広い海には様々な生物が棲息しており、中には我々には想像もつかない特徴を備えた生物や、まだ知られていない新種の生物も存在している。

先日、ネット上で怪物のような不気味な魚の画像が投稿されて話題になった。艶のある漆黒の体に、爛々と光る青い目。ワニのような鋭い牙の並んだ口は二重あごになっているようで、副顎を突き出す事ができるようだ。その恐ろしい造形から、海外の人々からは映画『エイリアン』のゼノモーフのようだとする声や、アメコミヴィランのヴェノムを想像する人もいたようだ。

しかし見るからに恐ろしいこの魚の正体は一体何なのだろうか。

この魚は日本語ではワニグチツノザメ、海外ではヴァイパー・ドッグフィッシュ(またはヴァイパー・シャーク)と呼ばれる深海魚だ。普段は深海に住んでいるが、夜には浅い水域まで上がってくるという。恐ろしい見た目をしているが、これは餌となる魚や甲殻類を効果的に捉えるために発達したもの。なお、捕まえた餌はそのまま丸呑みするそうで、自身の4割もの大きさの餌を飲み込む事ができるという。

この個体は5年ほど前に台湾の水産研究所が東河鎮付近で調査した際に捕獲されたもので、生息域は北大西洋や日本の紀伊半島周辺、小笠原諸島やハワイ北部などで捕獲されている。存在が確認されたのは1986年とごく最近のことで、これまでに目撃・撮影された標本はほんの一握りである非常に珍しい魚だ。大きさも約60センチ程度なので、なかなか可愛らしい魚といえるかもしれない。

(勝木孝幸 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 https://twitter.com/fasc1nate

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