
先日、アトラス及びTOCANAではネス湖の周囲に新たに設置されたウェブカメラがネッシーらしき生物の姿を捉えていた?という報告をした。
やはり“ネッシー=大ウナギ”か?新たなウェブカメラに鮮明な姿が!
現在はこの目撃事例が公式記録になるか認定を待っている状態だったが、ここにきて「ネッシー過激派」とも言うべき団体がウェブカメラでの目撃報告の一切を公式記録から削除するよう求める請願を始めたため、議論が激化しているという。
この活動は、フォルカーク・ボーイズと呼ばれるネッシー愛好家のグループによるものだ。彼らは先月ネス湖の周辺に新たに5つのライブカメラが設置されたため、このように大胆なアピールをする必要に迫られたと語っている。
彼らは新しいライブストリームを支える組織であるVisit Inverness Loch Nessに対し、彼らのウェブカメラが「常に明確な解像度を与えるわけではない」ことから、伝説の「モンスター」ではなく気象現象や単なる野生生物、パドルボードで遊ぶ人物がネッシーに誤認されやすい可能性を認めていると指摘。
ネット上に掲載した嘆願書の中で、ウェブメラによる目撃情報は「質が低い」ため「ネッシーの伝説や実在するかどうかの論議において有害な影響を及ぼしている」と主張している。
これを踏まえ、彼らは嘆願書でウェブカメラからの目撃情報を新たに公式ネス湖目撃情報登録で受け入れないよう要請するだけでなく、過去のウェブカメラ経由の目撃事例についても公式記録からすべて削除するよう要求している。
最終的に過去の報告が登録から削除されるかどうかは解らないが、ウェブカメラを設置したVisit Inverness Loch Nessと目撃証言の認定を行うOfficial Loch Ness Sightings Registerは「ウェブカメラで『未知の生物の明確な顔の特徴を捉えた映像』である場合にのみ正式な記録として考慮される」と共同声明を発表。従来の目撃事例と比較してもかなり厳しい条件のため、ウェブカメラからの事例が今後公式目撃記録としてリストに載る確率が低下するとみられている。
この不可能に近い基準が、従来のライブストリーム「ネッシー・オン・ザ・ネット」で記録された目撃情報にも適用されると仮定すると、自宅で快適にネッシーを発見・観察するために多くの時間を費やしてきた人たちの動揺は計り知れない事になると思われる。一方で以前よりウェブカメラでの目撃情報はネッシー実在の証拠にはなり得ないと主張する純粋な研究者たちは、漠然とした報告を排除できるお墨付きを得られたこととなる。
目撃証言の質をめぐる議論はしばらく続きそうだが、「公式」として受け入れられるかどうかという問題はウェブカメラにネッシーの頭部や顔が写り込むまで続きそうだ。
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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