
広い宇宙には我々の地球以外にも生命が存在したり、中には宇宙人もとい知的生命体がいる星があってもおかしくない。これまでもそういった天体の探索が試みられてきたが、先日海外の天文学者がついに異星人が生息している可能性のある比較的近くの太陽系外惑星を特定したと発表した。
リエージュ大学の天体物理学者レティシア・デレズ氏らの研究チームによれば、太陽系から約100光年の距離にあるLP 890-9として知られる小さくて冷たい星の周りを回る「スーパーアース」型惑星を発見したという。そのうちの1つは、NASAの太陽系外惑星探査衛星TESSによって確認されていたが、研究チームは更にチリとテネリフェ島にある地上望遠鏡SPECULOOS (Search for habitable Planets EClipsing ULtra-cOOl Stars) を使って詳しく調べてみることにした。
Since TOI-4306 is such a cool star, it means that LP 890-9c could potentially be habitable, despite being closer to its star than Mercury is to the sun 😱 pic.twitter.com/R78LnZI8yP
— LADbible (@ladbible) September 13, 2022
その結果、この星のハビタブルゾーン(液体の水が存在するのに十分な温度の領域)に惑星が発見された。この新しく検出された惑星LP 890-9cは、宇宙の生命を探すための最有力候補となる惑星となっている。
「この惑星は恒星のすぐ近くを回っており、その距離は太陽の周りの水星の距離の約10分の1ですが、恒星から受ける放射線の量がまだ少なく、十分な大気があれば、この惑星の表面に液体の水が存在する可能性があります」と、研究共著者のアンダルシア天体物理学研究所のフランシスコ・ジョズエーロス氏は述べる。
というのも、LP 890-9c という星は太陽の約 6.5 倍も小さく、表面温度も我々の太陽の半分程度しかない。この事実はLP 890-9cが、地球と太陽の距離よりもずっと恒星に近いところに位置しているにもかかわらず、生命に適した条件をまだ持っている可能性があることを示唆しているという。
今後、新たに設置されたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使ってこの天体を詳しく観察することで、その表面状態や大気についてより詳しく知ることができるはずだと専門家は述べる。果たして我々はついに遠い宇宙の隣人に巡りあうことが出来るのか。今後の更なる研究に期待したい。
(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像 Alexander Antropov / PIXABAY