
日本ではあまり一般的ではないが、キリスト教圏には「バイブル・キャンプ」というイベントがある。一種の林間学校のようなもので、小、中学生の子供たちが聖書の勉強をしつつ、野外でキャンプを行うというものだ。
そんなキャンプのイベントで、謎のスタッフが子供たちに接触し悪魔払いを行った、として海外で注意喚起されるという事件が起きた。
この事件は7月にカナダのサスカトゥーンの北にあるレッドベリー聖書キャンプで起こった。キャンプ中、一人の子供が急に倒れ、鼻から血を流し、痙攣して異常な音を立てるという事態が発生した。子供たちが大人に助けを呼びにいき、一人のスタッフが現場に駆けつけた。ここまでは良かったのだが、この人物は後に子供たちにとんでもない行為をしてみせたのだ。
現場に駆けつけた男性、カルロス・マッキンタイアと名乗るスタッフは倒れた子供に応急処置ではなく「悪魔払いの儀式」を敢行。倒れた子供が回復すると、その場にいた子供たちに「子供に取り憑いていた悪魔を追い払った、自分は奇跡を起こしたのだ」と語り、その場にいる子供たちに名刺を配って「占いの練習」や「人間の血を飲む」ことを教えようとした。そして、さっき子供たちが男性だけが追い払うことのできる悪魔に遭遇したこと、今後は永遠に男性と連絡を取り続けなければ憑依される危険があると語ったのだ。
子供たちはすっかり怯えてしまい、中には親に電話した子供もいた。連絡を聞き付けた保護者の中には激怒して、その日の夜や翌朝に子供を迎えに来た人もいたという。6日間のキャンプはまだ半分も終わっていなかったにもかかわらずだ。
その後、カナダ警察(RCMP)に一連の事件の通報が行って捜査が進めらた結果、驚くべき事実が明らかになった。
マッキンタイア容疑者は自身のFacebookにてポルノやドラッグに溺れた日々を送っていることを赤裸々に語っており、以前別のキャンプで働いた際に解雇されたことも明らかにしていた。
どうして子供に近づけるにはかなり問題のあるこの男性をスタッフに迎えたのか、という疑問も出てくるがキャンプを開催したレッドベリー・バイブルキャンプ理事長のウェイン・ディック氏はCBCニュースに対し、彼がもうキャンプ場でスタッフとして働いておらず、特に8月の1ヶ月間は子供たちを迎えていないはずだと主張したのだ。
ディック理事長は容疑者がキャンプ場にいないことを保証できると語りつつも、「私たちは今状況を調査しているところだ」と話している。
Sask. bible camp officials condoned exorcism as necessary ‘spiritual warfare,’ say outraged parents
画像&動画 CBCSaskatchewan / YouTube
(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)