7月31日、国際テロ組織アルカイダの最高責任者アイマン・ザワヒリを含む上級幹部数名が死亡した。アメリカ当局によれば、アフガニスタンの首都カブール中心地の住宅街にてドローン機を導入して暗殺に成功した。

9.11テロの首謀者であったオサマ・ビンラディンの死後、アルカイダはソマリアのAl-Shabaabや西アフリカのNasr al-Islam wal Muslimin [JNIM] のJama’など、多くの団体に分裂した。

しかし、アルカイダの結成メンバーの一人でもあるザワヒリ氏は分裂してもなおグループ全体のリーダーであり続けた。そんな最高責任者を失ったアルカイダは現在、深刻な指導者不足に陥っているという。

「ザワヒリは分裂した関連組織の意思決定には関与していなかったが、関連組織のトップはいずれも個人的な忠誠を誓う必要があった。アルカイダ関連組織を率いるには、ある程度の名声と年功序列が必要だ」 とテロ対策専門家のハンス=ヤコブ・シンドラーは語る。




アメリカによる暗殺作戦や掃討作戦は、アルカイダに経験豊かな指導者を不足させるに十分だった。安全保障関連のシンクタンク 「ソウファン・センター (Soufan Centre) 」 もまた、「ISには後継者候補が減少している」 と述べている。

白人至上主義組織やジハード主義組織のオンライン活動を追跡するグループSITE Intelligenceの共同創設者であるRita Katz氏によれば、ザワヒリ氏の後継者を予測するのは難しいという。「オサマ・ビンラディン殺害後の状況とは異なり、その指導者の多くはシリアに移り、多くが殺害された」からだ。

その中から後継者は誰になるかと言われると、アルカイダ古参部隊の最後の残党と目されているエジプトのサイフ・アル・アデル元特殊部隊中佐が指導者の位置に納まる可能性が高いとみている。他にもシリアを拠点とするイスラム教強硬派組織 「宗教の守護者機構」 の指導者の一人であるアブ・アブド・アル・カリム・アル・マスリが指導者になる可能性も考えられている。

しかし誰が指導者の位置に立つのかは、結局今後の発表を待つしかないのかもしれない。

Who is the next leader of Al-Qaeda? | Morning in America

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Ayman al Zawahiri / fotosinteresantes 

 

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