
画像 Former Prime Minister of Japan Shinzo Abe Visit To Pearl Harbor Hawaii 2016 / Anthony Quintano
安倍晋三氏銃撃事件に伴い複数の謎が残されていて、陰謀論が浮上している。
①2発目の銃は上空から撃った?
山上徹也容疑者が撃った1発目があたらず、安倍元首相が銃声を聞いて振り返ったが、2発目は角度を変えて撃って命中した。インターネット上では、斜め上から撃っているようにも見えるので「上空からプロのスナイパー撃ったのでは」という陰謀論が浮上している。
しかし、本当に上空から撃った場合、頭を狙う方が成功率が高いのではないだろうか。
②致命傷を与えた2発目が未だに見つからない
救命措置を担当した医師によると「致命傷を与えた銃弾が見つかっていない」という。司法解剖で見落とすケースは考えにくい。陰謀論は別にして、貫通してどこかに落ちているのか、体内で溶けた可能性もあるだろう。
③心臓マッサージはおかしい!?
「銃弾があたり心臓に穴が空いている状態で、心臓マッサージをすれば、逆に致死に至るのでは?」「心臓マッサージを施した看護婦は雇われた工作員では?」という陰謀論も囁かれている。
しかし、その時点で安倍元首相は心肺停止していて、心臓マッサージを行わない場合は脳に血液がまわらず、すぐに脳死状態になる。つまり、心臓マッサージを施しても施していなくても、重篤な状態だったということだ。
④山上容疑者の単独犯ではなく背後にCIAが!?
「これだけの犯行を山上容疑者が一人で計画出来たのはおかしい」「背後にCIAがいて、何らかの口封じなのでは」という陰謀論も囁かれている。
しかし、山上容疑者のツイッターアカウント「silen hill 333(現在は凍結)」では、映画「ジョーカー」のジョーカーに共感したものがある。
「ジョーカーは何故ジョーカーに変貌したのか。何に絶望したのか。何を笑うのか」「ジョーカーという真摯な絶望を汚す奴は許さない」
更に「silen hill 333」というアカウントは、映画「サイレントヒル」に由来すると思われるが、映画のストーリーはカルト宗教を信じる村が魔女狩りをする話で、カルト宗教への狂信にたいするメッセージが込められている。
山上容疑者が統一教会というカルト宗教に恨みを持っていたことは間違いないだろう。ツイッターの発言から、元々は保守派の愛国思想の持ち主であるようだ。犯行前に知人のジャーナリストに正直な思いを伝える手紙を送っているが、このようなある意味、実直な人物が果たしてCIAと組むだろうか。
また仮にCIAが絡んでいたとしたら、山上容疑者は口封じの為に既に殺されているのではないだろうか。
⑤政界争いも絡んでいる?
「自民党内の内部闘争が絡んでいる?」という陰謀論も囁かれている。
確かに、安倍元首相を恨む閣僚は自民党内にいるかもしれない。安倍元首相は「自分の立場を脅かすかもしれない」と警戒すると容赦なく切り捨てていた。
例えば、小池ゆりこ氏はは第一次安部政権の防衛大臣だが、小池氏は第二次安部政権では干されてしまい自民党を離脱し「希望の党」そして「都民ファースト」を結成した。
稲田朋美氏は防衛大臣・自民党政調会長として活躍し一時期は「安倍の後継者」とも言われたが、稲田氏が「選択的夫婦別姓」の容認に転じると距離を置かれ、稲田氏は総裁選に出馬出来なかった。
安倍元首相を大変敬っている高市早苗氏も、一時期は安倍氏にかわいがられ総裁選に出馬し「女性初の首相」になることが期待され、ネトウヨ達からは 「高市早苗は天照大神の生まれ変わり」と騒がれていた。しかし、総裁選で岸田首相に負けてからは距離を置かれ、清和会にも入れてもらえなかった。
しかし、安倍元首相死亡後、安倍派閥は弱体化し、更に統一教会と自民党との「黒い繋がり」問題で、自民党自体に不信感が強まっている。
安倍元首相に恨みがある閣僚がいたとしても、安倍元首相がいなくなることで、更に統一教会問題が全国メディア報道で明るみになることのデメリットが大きいのだ。
このように考えていくと、これらの陰謀論の真実味は疑われる。
歴史的な事件が起きると必ずインターネット上で陰謀論が流布するが、陰謀論は「悪魔の証明」同様、真実だという証明も難しいが嘘だという証明も難しいのだ。
しかし、少なくとも、「自民党とカルト宗教である統一教会癒着していた」という、かつては「陰謀論」だとも言われてきた事実が証明されたのは歴史的事件だ。
統一教会の富強にはCIAやKCIAも絡んでいた。
日本は「原罪を犯したエバ」「韓国はアダム」なので、「日本は韓国に全てを捧げなければならない」という思想により、戦争をせずに国を経済的・思想的乗っ取ろうとして、残念ながら彼等の戦略は成功してしまった。
筆者は霊感商法弁護士連絡会に取材したところ、統一教会の霊感商法関連の事件は大物政治家が警視庁に圧力をかけて、捜査が中断されるものもあったという。更に、メディアにも統一教会の圧力がかかり、現在、報道するメディアが日々減っている。
これこそディープステートやイルミナティよりも恐ろしい今世紀最大の陰謀なのかもしれない。
文:深月ユリア(作者紹介:ポーランドの魔女とアイヌのシャーマンの血を受け継ぐ魔女占い師。ジャーナリスト、女優、ベリーダンサー、映画・イベントプロデューサーとしても活動)
著書
「あなたも霊視ができる本 」文芸社
「世界の予言2.0 陰謀論を超えていけ キリストの再臨は人工知能とともに」明窓出版