中韓の研究者、クローン新種の「スーパードッグ」を作った…

現在クローン技術で世界のトップを走っている国の一つが中国だ。生命倫理の問題に触れるため賛否両論あるが、中国は生物クローンに関する研究を活発に行っている。

そんな中国は、クローン技術を駆使して通常のイヌよりも能力が高い「スーパードッグ」という品種を作り出そうとしているという。

「スーパードッグ」は単に普通の犬より頑強さや賢さの高い犬を作るというだけではなく、遺伝子の問題を解決することを研究目的としている。例えば血統書付きの犬のうち純血種の多くは、病気の原因となりうる変異を有している。

パグやフレンチブルドッグなどの短頭種の犬たちは、ちょっとした事で呼吸困難に陥る事が多く、その結果十分な運動量を確保するのに苦労している。また、過剰な繁殖交配によりほとんどのブルドッグは子犬の時点で頭部が大きくなり、自然に出産することが難しくなっている。

獣医の専門家であるダン・オニールは、獣医が出産に介入しなければならない頻度を示す最近のデータは、「人類が犬種の形を変えすぎたかもしれないことを示唆するもう一つの証拠」であり、「現在の極端な形態をした犬への憧れ」から距離を置くべきだと述べている。

実際、血統書付きの犬でも100年前の写真を見ると、時代とともにいかに劇的に変化してきたかがよく解る。しかし犬種によっては、安全に交配できる犬が本当に少ないため、原種の特徴を取り戻すにも壁が立ちふさがるのだ。




そこで、韓国のバイオテクノロジー企業ToolGenのOkjae Koo氏らはCRISPR遺伝子編集を用いて健康なビーグルから皮膚細胞を採取し、望ましくない形質を除去するための編集を行った。今回では特にパーキンソン病などの病気に関連するDJ-1と呼ばれる遺伝子を修正し、細胞を緑色に光らせる新しい遺伝子も加えた。

これは、発光する新しい犬種を作ろうというのではなく、編集した細胞の目印にするためである。そして、パルス電気を用いて編集した細胞を未受精卵の細胞に結合させ、その細胞を宿主の犬に移植したのである。

この研究は、遺伝子編集技術を使って、近縁種よりもはるかに筋肉量の多い「スーパービーグル」2頭を作り出した中国の研究に基づいている。この2頭はそれぞれ「天狗」「ヘラクレス」と名付けられ、今もすくすくと成長しているという。

この犬に対して行われている遺伝子編集技術は、いつの日か人間の遺伝子の問題を解決するためにも使われるかもしれない。しかしまだこの技術は初期段階にあり、解決しなければならない問題も多いという。米国のベセスダにある国立ヒトゲノム研究所は、クローン生物に潜在する問題、例えば病気の発生率が高くなる可能性について警告している。

「例えば、肝臓、脳、心臓などの重要な臓器に様々な欠陥が発生する可能性があります。その他の影響としては、早期の老化や免疫システムの問題があります。しかし将来的には、遺伝子編集は超音波検査のように日常的に行われるようになるかもしれません」

クローン技術や遺伝子編集技術が身近なものになる日は案外近くに来ているのかもしれない。

(勝木孝幸 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Игорь Гасанов / PIXABAY

 

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