中世の人々を苦しめたパンデミック 『黒死病』発生地点が特定される

2019年から、我々人類は新型コロナという新たな病の世界的流行に悩まされてきた。歴史に残るパンデミックと言えば、ヨーロッパで推定5000万人の死者を出したとされている「黒死病」(ペスト)だろう。黒死病は人の体に壊疽を起こし、全身を黒く染めたことから名付けられた。

これまで多くの歴史家や科学者が研究してきたにもかかわらず、この悪名高い病気の起源は特定できずにいた。しかし100年以上にわたる証拠収集の結果、ついに黒死病が発生した地域が明らかになったという発表がされた。

研究チームは黒死病の生物学的証拠から黒死病の遺伝的祖先を発見、その結果黒死病の起源となったウイルスが中央アジアのキルギスであることを突き止めた。




研究者のフィル・スラビン氏は、キルギスで発見されたウイルスが「今日も世界で流行しているペストの株の大部分を生み出した」と語る。

黒死病の発生場所を特定する手がかりは1885年にまで遡る。墓地にあった人骨にDNA検査を行ったところ、黒死病の発生地域を示す目印が出てきたのだ。

しかし、発生時期や地域を特定するにはまだ証拠が足りないという反論もある。ヘンドリック・ポイナー氏は「現状で黒死病の出現の日時と場所の特定を決めつけるには、漠然としている」と語る。しかしながら、彼はこの研究結果によって黒死病の発生地域が絞り込まれたことを賞賛し、今後の黒死病研究につながる大きな発見であると述べている。

(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Plague Doctor by NH53

 

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