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画像 Jesse Bridgewater / PIXABAY
【サル痘はバイオテロ!?】
「サル痘」が欧米、オセアニア、中東でも感染拡大している。
サル痘は重症化すると天然痘に似た症状が出て国立感染研究所のデータによると、死亡率は1~11%(アフリカの医療体制が不充分な地域で小児が感染して放置した場合は致死率が高くなるが、現状、先進国での死亡例は報告されていない為、ばらつきがある)。
予防にも一部の天然痘ワクチンが有効だとされる。WHOは感染拡大の可能性を警戒、我が国の外務省も発生国への渡航に注意を呼び掛けている。
従来、サル痘の感染はアフリカ地域が中心だったが、今回は極めて異常な事態で、インターネット上では「バイオテロではないか」という説もある。
【ロシアはサル痘を生物兵器利用しようとしていた!】
そして、一部の報道はサル痘蔓延をウクライナに侵攻中のロシアと関連付けている。イギリスのタブロイド紙「The METRO」「Mirror」など報道で、連の生物兵器計画の実質的責任者でアメリカに亡命した科学者ケン・アリベック博士の1998年の「生物兵器不拡散プロジェクト(CBWNP)」のソ連の生物兵器研究の内部暴露情報が注目されている。
同氏の著書「バイオハザード」によると、
●1953年にWHOの初代事務総長ブロック・チショルム氏が天然痘ウィルス根絶を提案したが、その頃、マラリア根絶で多額の予算が費やされており、天然痘根絶まで予算がまわらなかった。
●1958年のWHOの会議でソ連の保健省次官のヴィクトール・ジュダノフ V ictor Zhdanov氏が改めて天然痘ウィルス根絶を提案し、1980年にようやく天然痘根絶宣言が発表された。天然痘ウイルスはモスクワとアトランタのCDCだけに保管されることになった。
●しかし、天然痘根絶に貢献したソ連は、実は密かに天然痘を生物兵器として使用する研究を行っていた。1947年にザコルスクで最初の天然痘ウイルスの製造工場が設立されている。ここで、天然痘根絶計画の一端としてインドに派遣されたソ連の医療チームが持ち帰った天然痘ウイルス株が生物兵器の研究用の株として大量製造された。ワクシニアウイルス、マウスポックスウイルス、ウサギポックスウイルスウィルスも生物兵器用の株として研究された。
●天然痘ワクチンが出来てから、ソ連軍は天然痘の使用を断念したが、生物兵器としてのサル痘ウィルスの研究は少なくとも1990年代初頭まで行われていた。(以降は不明)
恐ろしい研究である。では、今回のサル痘も、ウクライナ戦争で苦戦中のロシアの生物兵器の可能性はあるのだろうか。
ウクライナの国際政治学者アンドリー・グレンコ氏によると、
「現時点では何ともいえないが、ロシア軍が『サル痘はウクライナの生物兵器研究所から流出した』と言い出せば、ロシアの生物兵器の可能性があります。 ロシアは3月16日「ウクライナに生物兵器研究所がある」というプロパカンダを流しましたが、米国やNATOはロシアが生物兵器を使用してウクライナのせいにする可能性を警戒していました」
という。
【中国の武漢ウィルス研究所「コウモリ女」が関与!?】
もう一つの説として、インターネット上の噂にすぎないが、中国の生物兵器説も囁かれている。
というのも、「新型コロナウィルスの発生源ではないか」という疑惑のある武漢ウィルス研究所コウモリのコロナウィルスの研究をしていて「コウモリ女」とも呼ばれた石正麗(シー・ツェンリ)氏が昨今「サル痘」に関する論文を出したのだ。
一時、「機密文書を持ち出しての亡命説」も流布したが、現在も人も動物も感染する人獣共通感染症について研究していて、2月28日、今度はサル痘に関する論文を出している。論文によると、「実験室でサル痘ウィルスの塩基配列を再構築することは可能」であるという。
元々、 人獣共通感染症を研究していた石氏がサル痘に関して論文を出すのは不思議なことではないが、インターネット上では「タイミングが良すぎる」「中国のロックダウンはサル痘の隠蔽の為では」という陰謀論が飛び交っている。
【生物兵器の使用は禁止されているが、バイオテロの可能性は常にある】
1925年のジュネーブ議定書で生物兵器の使用は禁止され、生物兵器禁止条約を世界183か国が締結している。しかし、悲しくも国際外交には表と裏とがある。秘密裏に研究する機関があり、戦争になると殺人が正当化される以上、バイオテロの危険性は常に伴う。特に天然痘およびサル痘はバイオテロに使われやすく、かねてよりCDCは警告してきた。
人類史からこのような恐ろしい兵器が亡くなる日は訪れるのだろうか。
文:深月ユリア ミステリーニュースステーションATLAS
ポーランドの魔女とアイヌのシャーマンの血を受け継ぐ魔女占い師。ジャーナリスト、女優、ベリーダンサー、映画・イベントプロデューサーとしても活動
著書
「あなたも霊視ができる本 」文芸社
「世界の予言2.0 陰謀論を超えていけ キリストの再臨は人工知能とともに」明窓出版