南北戦争の埋蔵金、FBIの資料公開で隠蔽の疑惑高まる

失われた南北戦争の金塊の謎の探索に関するFBIのファイルが新たに公開され、「アメリカ政府が金塊の発見を隠蔽している」というトレジャーハンターたちの主調を裏付けることとなっている。

2018年3月、連邦捜査官がペンシルベニア州の州立公園に降り立ったのは、南北戦争末期に輸送中に行方不明になったとされる金塊の隠し場所とされた場所だった。トレジャーハンターのデニス・パラダ氏とケン・パラダ氏は、長年の調査の末に見つけたその場所にFBIの調査官を案内し、ようやく金塊が発見されると確信していた。しかし捜索は失敗に終わり、金塊が発見されなかったことからパラダ親子は疑惑を抱き、政府を相手取って法廷闘争が始まった。

そして先月、裁判所がFBIに資料の引き渡しを命令。FBIによる最初の報告書がパラダ氏の手に渡ったが、資料の中に含まれていた洞察は、むしろ眉唾物であるという。資料にはこの地点で行われた物理探査の結果が記されており、9トンの金塊に似た謎の塊がこの場所に埋まっていたらしいという結果が明記されていた。

この物理探査結果を検証した専門家は、探査はよく行われていると言う一方で、実際に相当量の金が検出されたかどうかは明らかにされておらず、何らかの技術的なミスや誤認識があった可能性があると述べている。




FBIが公開したもう一つのファイルは、発掘からちょうど1年後に書かれたかなり簡潔な報告書で、発掘の結果「金属、物品、その他の関連資料は発見されなかった」と記されているものだ。しかし、パラダ氏の代理人である弁護士は、この報告書はトレジャーハンターが政府からの回答を求め始めた後に書かれたものであると指摘する。

パラダ氏の弁護士は、FBIが発掘にまつわる詳細を完全に明記していないことから「正確な記録ではなく、隠蔽工作として作られたもの」の可能性が高いと断じている。

この2つの興味深い報告書の他にも、パラダ氏は発掘の際に現場で撮影された大量の写真も受け取っている。だが、これらの画像はFBIが密かに金塊を回収して持ち出したというパラダ氏側の主張を証明するには役に立たないものだそう。

パラダ氏とその弁護団は、今後数ヶ月の間にFBIからさらに多くの文書を受け取れることを期待しているが、自分たちの主張を証明する決定的な証拠が見つかるとは到底思えない、とも述べている。

果たして南北戦争の埋蔵金にまつわる法廷闘争はどのような展開を見せるのだろうか。

(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Crowne-Gold-Bullion / digitalmoneyworld

 

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