
非営利団体Ocean Exploration Trustが運営し、海洋考古学者ロバート・バラード氏が世界中の海底で調査を行っている海洋探査船ノーチラス号。これまでにも新種の深海生物の発見や珍しい海底の様子を確認し、一部は公式YouTubeチャンネルで公開されたり、時には調査時の様子のライブ配信も行っている。
そんな探査船ノーチラス号が今回ハワイ沖の海底で発見したのは、「黄色いレンガ道」のように見える謎の構造物だった。ノーチラス号の乗組員によれば、ハワイ沖のパパ・ナウマクアケア海洋国定公園内のリリウオカラニ海嶺にあるヌートカ海山を、遠隔操作車を使用して調査していた最中にこの構造物を発見をしたという。
調査員たちは当初、はっきりと長方形のブロックが並んでいるように見えたため、人工物の可能性も考えたようだ。そのため、動画や公式サイトでの冗談半分で「アトランティスへの道」かもしれないと語っていた。
実際、この構造物は何だったのだろうか。
地上にあったれんが造りの道が海底に落ちてしまったのか、それとも本当に海底に眠る遺跡なのか。専門家によれば、この「黄色いレンガ道」は「古代に起きた活発な火山活動による地形」だという。公式YouTubeの説明によれば、高エネルギーの噴火によって水中に形成される火山岩の一つ、ハイアロクラスタイトによる「乾燥湖底」層だという。表面に規則的に入った亀裂のせいで、レンガを敷き詰めた道を思わせる見た目になったのだろうと考えられている。
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(勝木孝之 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像&動画©EVNautilus YouTube