
スコットランドのネス湖に生息している謎の生物、ネッシーの話は現地では何世紀にもわたって語られ、今日に至ってもなお目撃情報が報告され続けている。近年の目撃情報のほとんどが公式機関によって記録されているが、数十年前に報告された目撃情報の多くは紛失してしまったり、顧みられる事のない書庫の奥にしまい込まれてしまっている。
しかしこのたび、スコットランド国立博物館が「スコットランド・モンスター・ファイル」と名付けた機密ファイルを初めて公開。歴史的な報告書や記事、スケッチの数々が明らかになった。
その中で最も興味深いのは、1936年にネス湖の北西に位置するドラムナドロチットという村のそばで目撃された怪獣に関するものである。目撃者であるギャロウェイ出身の男性が、自分が見た怪物のスケッチを描いているのだが、これが(多少デフォルメが入っているとはいえ)かなり正確なのだ。
Sketch of creature seen on Loch Ness in 1936 held in 'Monster Files' collection at National Museum of Scotland https://t.co/sRrtAdcoXF
— The Anomalist 🦋 (@anomalistnews) April 27, 2022
問題のスケッチはネッシーが岸に上がった所を描いたもののようだが、長い首と背中の2つのひれ、全身の複数箇所に肉垂れのようなものがあるという姿になっている。ネッシーを初めとする湖の怪物は「ウォーター・ホース」と呼ばれる事もあるのだが、この図を見ると確かに馬面で首にたてがみらしきものがある事が解る。
しかしその顔は馬にも、よく引き合いに出されるプレシオサウルス等の古生物とも全く違うものとなっているのだ。
王立スコットランド博物館自然史部門のイアン・HJ・ライスター氏は次のように述べる。
「最初にこのスケッチを見たとき、私は非常に驚きました。このような生物が本当にいたのならば、ネス湖の怪物に関する明らかに奇妙な記述の多くを説明できるということであり、また、1951年にラクラン・スチュアート氏が撮影した3つのこぶのような写真も説明できることになります」
だとすると、ネス湖には古生物でもない「モンスター」が生息していたという事になるのだろうか?
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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