「トリノの聖骸布」やはり、キリストがいた時代のものだった!?

キリスト教教派のカトリック教会では、イエス・キリストの受難に関わるものやキリストや聖母マリア、諸聖人の遺品などは聖遺物とみなされ、昔から崇敬の対象となっていた。

有名なものでは、キリストの遺体を包んだ姿が布に写しとられたとされる「聖骸布」だろう。聖骸布は現在トリノの聖ヨハネ大聖堂に保管されているもので、縦4.41メートル、横1.13メートルの亜麻布だ。布の上にうっすらと身長180センチ程度の男性の全身像がネガで転写されているというもので、実際にキリストが磔刑時に受けた傷と同じ箇所には血痕も残されているという。

聖骸布については昔から研究が盛んに行われており、1988年に行われた放射性炭素年代測定では13世紀から14世紀に作られたものである可能性が高いという結果が出ていた。しかし最新の研究により、なんと聖骸布が作られた年代がキリストの時代にさかのぼることが解ったという驚きの結果が出てきたのだ。




この驚くべき研究結果は、30年間聖骸布を研究してきたリベラート・デ・カロ氏らの研究チームによるもので、「広角X線散乱法」と呼ばれる最先端の年代測定技術を聖骸布の小さな破片に適用するという内容だ。

デ・カロ氏によれば、このX線分析の結果、聖遺物の組成は紀元55年から74年頃のものとされる布の破片から得られた知見と酷似しており、キリストが磔にされた時期にかなり近いと判断されたという。従来の炭素年代測定法は「布のサンプルは通常あらゆる種類の汚染を受ける」ため、今回の新しい技術は炭素年代測定法より優れていると彼は主張する。

今回の新しい研究結果は懐疑的な人々から間違いなく非難を浴びると思われるが、デ・カロ氏は科学雑誌『ヘリテージ』に発表する前に「我々の研究は他の3人の独立した専門家によって評価され、査読を受けた」と述べており、信頼性に自信を持っているようだ。しかも今回のX線分析技術は貴重な遺物を損傷することなく何度でも分析することができるため、追試も可能とのことである。

果たして本当に聖骸布はキリストの遺体を包んだものだったのか。振り出しに戻った歴史ミステリーの真祖が明らかになるのか…。

(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 DETALLE DEL ROSTRO / LALO VAZQUEZ

 

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