人類学者、古代「ホビット」が今もインドネシアを徘徊の可能性を主張

古代人類の祖先であるホモ・フロレシエンシスを研究する人類学者が、実はまだインドネシアに存在している可能性があると主張して話題になっている。
この大胆な説は、フローレス島を40年近く研究してきたグレゴリー・フォース氏が提唱しているものである。ホモ・フロレシエンシスは「ホビット」になぞらえて表現される小柄な化石人類で今から5万年前に絶滅したと考えられており、人類の系統に当てはめようとする研究も盛んに行われている。
しかし、フォース氏はそうではなく、いわゆるホビット族がフローレス島に住み続けている可能性があると指摘しているのだ。
この大胆な仮説の根拠は、フローレス島の森林地帯で、毛に覆われた小さな二足歩行の生物に遭遇したという、フローレス島民たちの報告が複数存在していることによるものである。フォース氏は、数十年にわたるフィールドワークの過程で興味深い目撃例を30件ほど集めたという。
彼によって明らかにされた最も詳細な報告例は、謎の生物の死体を手に入れたと主張する人物を中心としたものであり、その死体は人間でもなく猿でもなかったという。
フローレス島に未知の霊長類がいるというフォース氏の仮説は、スマトラの秘境にいるとされる小柄な獣人型UMAのオラン・ペンデクという生物の目撃証言にも驚くほど似ている。彼は自説のこの側面を認識した上で「北米のビッグフットの存在を証明するものはまだないものの、ホモ・フロレシエンシスがかつてフローレスに住んでいた本物の人類の祖先かどうかについては議論の余地がない」と強調する。
とはいえ、フォース氏の説は今のところ他の学者からは懐疑的な見方をされている。フローレス島の面積がかなり小さいにも関わらず人口が多いため、ホビット族が誰にも知られることなく密かに今日まで生き延びたという可能性は低いように思われるという。
果たして小柄な化石人類は現代まで生き延びているのか、気になる所だ。
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)