
太古の地球を闊歩していた恐竜。恐竜たちが絶滅した原因の一つに、巨大な隕石の落下に伴う気候変動があると考えられている。そんな恐竜たちの絶滅に隕石が関係していた証拠が、琥珀の中から発見されたとして話題になっている。
樹液が固まってできた琥珀は、昆虫やその他の小さな先史時代の生物などを閉じ込めて保存している事がある。今回、科学者たちは約6600万年前に恐竜を絶滅させた宇宙岩石の小さな破片を琥珀の中に発見、研究がさらに一歩進むことになるだろうと考えられている。
恐竜の絶滅の要因になったと考えられているのは、現在のメキシコのユカタン半島に墜落した巨大な隕石だ。
しかしこの隕石は、どのような種類の物体で、何でできているのか特定できておらず、研究者たちの議論の対象であり続けてきた。今回アメリカのノースダコタ州で発見された琥珀の破片には、隕石衝突時に広く散らばった隕石の微小な破片が樹液の中に入り込み、その後数百万年かけて琥珀化したと考えられている。
もしこの琥珀から発見された破片が本当に恐竜を絶滅させた隕石のものであると決定的になれば、この破壊的な隕石衝突の性質について、これまでで最も強力な証拠が発見されたことになる。
古生物学者のロバート・デパルマ氏は今回の発見を絶滅の謎を解く鍵になると語っており、近いうちにBBCより彼とNASAの著名な科学者とのインタビューを収録したドキュメンタリーが放送予定とのこと。詳しい結果が気になる所だ。
(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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