謎の怪音妖怪「紙食い婆さん」

昔あるところに貧乏な親子が住んでいた。母親と息子だけの一家であった。

金を稼ぐために息子は街に出た。懸命に働いて息子は母親にせっせと食料を届けた。だが、母親は足腰がたたなくなった。

最初のうちは、非常食などを食べていたのだが、そのうち食べるものがなくなり、近所の木の皮を削って食べるようになった。最後にはその木の皮さえもなくなってしまった。

仕方なく母親は家の中の障子を破って、紙を食べるようになった。息子が実家に駆けつけた時、すでに母親は餓死しており、紙を食べる音がひたすら響き渡っていたと言う。

【怪談朗読】家族にまつわる怖い話・12話つめあわせ【女性朗読】

(山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©マフィオ photoAC




 

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