
今から、数年前の出来事で、筆者の元同僚から直接聞いた話である。
元同僚は真剣な眼差しで、「肝試しなんか行ってはいけない」「遊び半分で行くのはやめたほうがいい」「遊びで絶対に行ったらいけない」・・・このような会話が聞こえてきた。
少し離れていたので、筆者は元同僚に近づいて、何があったのか直接聞いた。すると、元同僚はこう言った。
「犬鳴峠に肝試しに行った友人の仲間が“変死”した」と。
私は心の底から「え!!」と、驚いた。
この話の詳細だが、土地柄特有のことからなのか、その友人を含めて、仲間同士で肝試しをしようとなったそうである。既に社会人であったその仲間達は、複数人で集まり、車で犬鳴き峠以外にも病院の廃墟や、肝試しスポットにも足を運び、日を変えて最終的に犬鳴峠に行ったそうである。
その元同僚は「犬鳴峠に肝試しに行くのはよした方がいい」と仲間内を止めたという。その内一人は行きたくないのと、仕事上の都合で予定が合わなかったそうである。
後日、驚くことが判明した。なんと、犬鳴峠に肝試しに行った元同僚の友人たちであるが、全ての人に怪奇現象、体調不良、また交通事故に次々と見舞われたというのだ。
幸い、交通事故にあった者は命に別状はなかったそうであるが、最大の不幸が一人に襲いかかった。
「変死した」という。
犬鳴峠に行った一週間以内に、自宅の浴槽で死んでいたそうだ。家族と同居していたため、数時間してもお風呂場から出てこないので、家族が見に行く、浴槽内でお湯に浸かったまま(浴室で倒れていたとかではなく)既に死んでいたそうである。
飲酒したことが原因ではなかったと思ったのだが、どうやらそれはなかったようだ。溺死したのであろうか?すぐに警察を呼び、検死されたようだが、不思議なことに「変死」扱いとなったという。
その変死事件の後、残った仲間達は車を含めて、お祓いをしたそうである。
元同僚はその仲間内で肝試しに行っていたという事を知っていた。その行かなかった仲間と今回の出来事の経過を終始話していたと筆者に語った。
元同僚は「遊び半分で行っては霊を怒らせてしまう」と語り、また憤慨していたが、筆者も全く同じ気持である。霊魂は確実に存在するのだ。
亡くなられた方の原因は定かではないが、ご冥福をお祈りしたい。
(怪怪珍怪 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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