
長野県のある山を大金持ちが購入した。松茸を収穫する権利を得るためであった。
シーズンになると、松茸を盗人から守るために山を管理する男たちを数名雇った。男たちは毎晩、懐中電灯片手に巡回したが、ある日突然、全員揃って「仕事を辞めたい」と言ってきた。
理由は言いしぶっていたが、何度も尋ねると「『カサカサ』という音がして、その場所を見てみると足だけが歩いて行ったんです」。複数の足が歩きまわっていたというのだ。
結局、男たちは結局辞めてしまい、金持ちは自ら巡回するようになった。すると本当に足だけの幽霊が複数、山には出現した。
しかし、松茸は無事収穫できたという。
【怪談朗読】山にまつわる怖い話・全20話つめあわせ【女性朗読】
(山口敏太郎 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©Hamatti photoAc