皆さんは「世界終末時計」というものをご存知だろうか。戦争や環境破壊など、様々な要因で人類が滅亡するタイミングを「0時」として、「0時になるまであと何分何秒」という形で示すものだ。

第二次世界大戦中に用いられた大量殺戮兵器である原爆の開発計画やその後の冷戦期をふまえ、核戦争という危機を視覚的に見せる、象徴的なものとして作られたものだ。終末時計は冷戦中の1947年に「残り7分」の状態からスタートし、冷戦終結後は17分の状態まで戻った。その後、環境破壊も考慮に入れられ、進んだり戻ったりを繰り返していた。

2022年の今年は20日に更新され、0時になるまで「残り1分40秒」となった。この結果は3年間変動しておらず、最も短い時間を維持し続けている。

今年の評価の詳細について、時刻を決定しているアメリカの科学雑誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ(BAS)」はプレスリリースにて「決して国際的な安全保障状況が安定したことを示唆するものではない」と強調。「世界は依然として極めて危険な瞬間に留まっているので、時計はこれまでで最も文明を終わらせる終末に近づいている」と警告している。

BASは今年の評価を決定づけた要因として「核兵器、気候変動、破壊的技術、新型コロナウイルスがもたらす継続的で危険な脅威」があったとしている。そしてこれらの問題は「合理的な意思決定を阻害する腐敗した情報環境によって悪化している」とも嘆いている。

なお、BAS側は終末時計の進みを送らせ、針を戻すためにはどうすれば良いのか提言も行っている。今年はアメリカとロシアが「核兵器と運搬システムの制限」に関する新たな協定を結び、脱炭素化を加速するために世界的に取り組むこと。またネット上の誤報を阻止するためのテクノロジー企業の取り組み強化など、過去に何度も提案してきたこととあまり変わらない内容になっている。

残念ながら、昨年から今年にかけてのの評価から察するに、今回の提言が耳に届くことはなく、2023年には時計の針がさらに真夜中に近づくことになりそうだ。

(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©Coast to Coast AM / Twitter

 

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