
野生動物やペットが凶暴化して人を襲い、麻酔で鎮圧されたり殺処分に至るという報道は度々耳にする。
イギリスのウェールズでもとある小さな町にて、ある動物がクリスマスに大暴れし、安楽死させなければならなくなったという事態が起きた。だが、今回騒動になった動物はそんな報道とは無縁そう小さな動物の「リス」だったのである。
この奇妙な出来事は2021年の年末にウェールズのバックリーという小さな町の周辺によく出没していたリトルバディという名のハイイロリスが、わずか2日の間に町民18人を襲うという凶行に及んだことに始まる。
地元住民のコリーヌ・レイノルズさんによると、このリスは2021年の初めにも姿を現していたが、その時はとても友好的であったという。その後、町の人たちが餌も与えていたそうだが、クリスマス前に突如として人間に牙を剥いた。
「48時間の間に18人を襲ったんです。ゴミをゴミ回収箱に持っていく人たちを襲い始め、かなりひどい怪我を負わせたのです」
彼女はこのリスを映画「グレムリン」の主人公の一人にちなんで「ストライプ」と呼ぶことにしたそうだ。
地域の人達を悩ませた暴れん坊リスは、最終的に英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)に捕獲されたが、ハイイロリスはイギリスでは外来種とされているため、イギリスの野生動物に関する法律の関係で殺処分を余儀なくされたそうだ。
「私たちはこのリスを眠らせなければならないことを非常に残念に思いますが、法律の変更により選択の余地がなくなりました。私たちはこの法律に同意しておらず、反対していますが、法律には従わなければなりません」とRSPCA広報担当者は述べている。
なお、ストライプが暴れた正確な理由は今も謎のままだそうだ。
(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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